朝青龍の新入幕は平成13年一月場所である。曙が全
休後引退している。序ノ口から12場所目であった。
負け越しは幕下のときの1回である。
新入幕の場所は9勝6敗と勝ち越したものの平凡な
成績で終わった。ただ、新入幕から3場所目には小
結に出世した。大関は10場所目だった。大関2場所
目、3場所目で連続優勝して横綱を決めた。
白鵬の新入幕は平成16年五月場所であった。この場
所新入幕だったことは運命といかいいようのない場
面にでくわすことになる。前場所十両で12勝3敗優
勝した勢いのまま白星を重ねていった。
上位はどうであったか。朝青龍が2場所連続全勝優
勝後の場所であった。連勝はどこまで続くかと思わ
れた。6日目前頭西筆頭の北勝力と対戦した。とも
に5戦全勝同士であった。
ここまでは朝青龍の3勝であった。ところがこの一
番は北勝力の押し倒しで朝青龍は1敗してしまった。
その後両力士はともに1敗し、朝青龍2敗、北勝力
1敗のまま終盤へむかった。直接対決が済んでいる
だけに追いかける朝青龍はどうしようもなかった。
千秋楽、1敗の北勝力は3敗の新入幕白鵬が組まれ
た。この一番で白鵬は変化し、あっさり勝負が決ま
った。白鵬は12勝をあげ敢闘賞を受賞した。
北勝力が2敗したことで朝青龍は生き返った。結び
の一番千代大海に勝って優勝決定戦にコマを進めた。
優勝決定戦では地力にまさる朝青龍が寄り切りで北
勝力に勝って3連覇を達成した。白鵬は優勝争いを
興味深い展開にする役割を果した。
(この項目終わり)