■朝青龍
横綱時代の朝青龍に最も迫ったのは誰か。11勝6敗
の栃東ではない。優勝を争った直接対決で横綱朝青
龍に勝ったことはある。だが、栃東ではない。
次の横綱になった白鵬である。優勝決定戦を含め、
朝青龍の15勝14敗である。初顔のとき朝青龍はすで
に横綱だった。白鵬の地位別にみた横綱朝青龍の成
績は以下である。
関脇以下白鵬に7勝3敗
大関白鵬に3勝3敗
横綱白鵬に5勝8敗
白鵬が強くなるにともない勝てなくなってきている。
朝青龍は体力の限界で引退したわけではない。その
まま現役を続けていたら白鵬の63連勝や優勝回数に
影響があったかもしれない。
■白鵬
白鵬の横綱時代、最も白鵬に迫った力士は誰か。そ
れは白鵬の後の横綱日馬富士である。優勝決定戦を
含め白鵬の32勝22敗である。年齢は日馬富士が上で
ある。日馬富士の地位別にみた横綱白鵬の成績が以
下である
。
関脇小結日馬富士に5勝5敗
大関日馬富士に13勝9敗
横綱日馬富士に14勝8敗
関脇・小結の日馬富士がもっとも横綱白鵬に肉薄し
ている。なお、朝青龍には8勝5敗で勝ち越してい
る。
■番外 栃錦
番外として横綱栃錦にふれてみる。
吉葉山 0勝6敗
朝潮 8勝11敗(不戦敗あり)
若乃花 12勝(不戦勝あり)11敗
栃錦の横綱時代、ついに先輩横綱吉葉山に勝てなか
った。時代を築いた栃錦が弱い横綱の吉葉山に負け
続けたのはこれまでも触れてきた。栃錦の不思議な
点である。
横綱時代の栃錦は若乃花にかなり迫られている。千
秋楽本割・優勝決定戦で負け優勝をのがしている。
また千秋楽全勝同士の激突でも敗れている。どちら
も史上初のケースであった。
■番外初代若乃花
同様に若乃花もみていく。
朝潮 6勝5敗
柏戸 6勝6敗
栃錦 7勝4敗
朝潮は横綱としては休場が多く、横綱優勝も1回だ
った。だが強いときの朝潮が発揮されると横綱栃錦、
横綱若乃花も圧倒された。朝潮は大成を期待されな
がら応えられなかったが、横綱栃錦・若乃花に迫っ
た力士だった。
(この項目終わり)