七月場所、新入幕の伯桜鵬は千秋楽まで優勝を争っ
た。これがデビュー4場所目でまだ髷がゆえない力
士だから驚異的である。七月場所は19歳であった。
これからわかるように学生出身ではない。高校卒業
後、肩の手術を受け、治療に専念していた。その後、
父親の会社に所属し、全日本実業団相撲選手権大会
で優勝。実業団横綱獲得の実績によって幕下15枚目
格付出の資格につながった。
そこで7戦全勝して1場所で十両入りした。同じ地
位同じ成績だった下田はついに関取になれずにおわ
った。この差、明暗は大きかった。
十両は2場所で突破した。師匠の白鵬と同じであっ
た。14勝しながら十両優勝できない初の記録をつく
った。なお、遠藤は1場所で通過している。
現在4場所連続勝ち越し中の伯桜鵬だが、最初の試
練は初の上位戦になる。どんな横綱もなかなか勝ち
越せないものである。大鵬は入幕2場所目の初上位
で負け越している。師匠の白鵬は負け越しなしで関
脇までいったが、途中休場で負け越している。
力士の評価は到達した高さにある。19歳入幕は出世
する。伯桜鵬には協会の看板を期待したい。