大相撲

横綱論!2場所連続優勝に待った

横綱とは何か。ほかのスポーツにはまったく見られ
ない大相撲独特の地位である。ボクシングは世界チ
ャンピオン制で負けるとその座を失う。プロ野球の
タイトルは1年限りで翌シーズンはゼロからの出発
である。将棋の名人は5期保持すると永世名人を名
のれる。しかし、実力が低下しても名のれる。

横綱は品格力量抜群の力士だけがなれる地位である。
品格力量抜群は横綱推薦基準の第1項にある。同時
に横綱は次の面がある。
適格者がいなければ欠いてもいい。
横綱に降格はなく、不成績なら引退しかない。
こちらは基準がない。

<大横綱双葉山のブロマイド>

まず、よく言われる「2場所連続優勝」は品格力量
抜群といえるのか。年6場所制でわずか2場所だけ
を切り取る危うさがある。琴櫻、3代目若乃花は2
場所連続優勝で横綱に昇進した。しかし、ともに弱
い横綱だった。

貴景勝が三月場所に横綱をかけるように言われるの
は、この2場所連続優勝に由来するものである。優
勝といってもレベルを問わないのはおかしい。さら
に相撲内容を問わないのはもっとおかしい。貴景勝
が品格力量抜群であるか、絶対強者であるかの視点
はまるでない。

<一月場所優勝の貴景勝(右)>

天竜三郎氏は「横綱はどこから言っても万全だ、と
なってから横綱にしたほうがいい」と語っていた。
玉の海梅吉氏は「2場所ではなく、5場所の安定度
をみたほうがいい」と記していた。栃木山は「大関
は関脇・小結の倍、横綱は大関の倍稽古しなければ
維持できない」と述べていた。

<天竜のブロマイド>

三月場所は貴継承の相撲に一喜一憂する方は多いか
もしれない。しかし、筆者は冷静に観戦できる気が
する。

 

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  • この記事を書いた人

denkouriki

無類の相撲好き。きっかけは昭和42年、九重(元千代の山)が分家独立を許さない不文律の出羽海部屋から破門独立したことです。そのさい、千代の山を慕ってついていった大関北の富士がその直後の場所で初優勝した。こんな劇的なドラマを見せられたことが、大相撲から離れなくなりました。視点は監察委員を八百長Gメン、燃える要素があると強い北の富士を循環気質と呼んだ杉山桂四郎氏に。土俵の心は玉の海梅吉氏に、問題点を探るのは三宅充氏に、そして相撲の本質、真髄は小坂秀二氏に学んできました。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。

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