貴景勝が今年(2022年)の五月場所で大関17場所を
迎えた。大関が長いといわれた佐田の山と同じになっ
た。佐田の山は大鵬がいて苦労したが、13勝を3場所
連続してあげ、横綱を決めた。大鵬戦の対戦成績は
ともかく、内容は熱戦が多かった。佐田の山と貴景勝
の相違は何か。
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2022/07/201122千秋楽表彰-019-e1656649674595.jpg)
これまで貴景勝は幕内中位・下位で勝ちあがってきた
力士に分が悪く、2勝4敗ということをテーマで取り
上げてきた。それだけではない。貴景勝は大関になっ
た年から毎年必ず休場しているのである。今年は早く
も一月場所でおこり、大関で通算6場所になる。佐田
の山は大関17場所で2場所だった。いかに貴景勝の
大関休場が多いかがわかる。
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2022/07/220121十三日目幕下以下-293-e1656649690192.jpg)
だから大関3場所連続の成績33勝が最高である。次が
27勝である。きたる七月場所で10勝なら26勝になる。
特に前半休場すると3場所の成績につながらない。
それが全休を含め、5場所ある。横綱昇進は3場所
連続38勝以上ほしいところである。これでは横綱に
つながらないし、貴景勝の横綱待望の機運はおこら
ない。
貴景勝はなぜ休場が多いのか。言葉をかえて言うと、
これが関脇以下なら簡単に休場できただろうか。大関
は1場所休場しても大関は維持できる。実際負け越し
た翌場所の成績は以下である。
全休で大関降格
8勝4敗3休
10勝5敗
8勝7敗
8勝7敗
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2022/07/190501力士会-429-e1656649708603.jpg)
さらにいうと降格しても直後の関脇で10勝以上すると
大関に復帰できる。貴景勝はこの恩恵に助けられて
いる。いわば大関の特権に甘えてきたわけである。
大関貴景勝は誰に負けているのか。七月場所の対戦
圏内で見ると以下が大関時代の負け越し・五分の対戦
相手である。
照ノ富士3勝6敗(優勝決定戦1勝1敗含む)
阿炎 1勝4敗
逸ノ城2勝3敗
宇良 1勝2敗
正代 4勝4敗
玉鷲 4勝4敗(1不戦敗あり)
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2022/07/0R9A4056あび3-914x1024.jpg)
御嶽海、若隆景、琴ノ若とは対戦成績がつまってきて
いる。安閑とできないのが貴景勝の立場である。