1勝5敗からの6連勝。正代必死の土俵が
続く。13日目は琴ノ若に負け7勝6敗となる
も勝ち越しまであと1勝と迫った。だが、
今日14日目に負けると7勝7敗と追い詰めら
れる。連敗中は魂ここにあらずのような負け
方だった。だが、気迫がともなってようやく
正代らしさが出てきた。
14日目は優勝戦線のトップをいくのは高安で
ある。まだ、優勝がない高安。千載一遇の
チャンスである。栃ノ心も玉鷲も大栄翔も
成し遂げた優勝。今度こそ自分の番である。
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2022/03/正代高安A.jpg)
必死の男と必死の男の戦いである。相撲は
正代が先に攻め込んだ。体勢が十分でなく
高安が逆襲。向こう正面追い込まれた正代。
体を開いてくずれた体勢からすくい投げで
逆転した。短い時間だったが、互いの必死さ
は伝わってきた。
それに比べて御嶽海の相撲は大関らしさが
ない、の一語につきる。幕内中位以下から
勝ち込んできた琴ノ若にいいように取られて
負けている。それは高安に対しても同様で
ある。これではダメ大関の仲間入り同然で
ある。
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2022/03/御嶽A-5.jpg)
高安2敗を目の当たりにして若隆景が燃えぬ
わけがない。貴景勝の押しにいったん下がっ
たものの組んで寄り返せたものは地力を超越
したモノであった。貴景勝を必死の力で正面
土俵寄り切った。
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2022/03/若隆景A-1.jpg)
千秋楽、高安は意外にも7勝7敗の関脇阿炎
対と戦することになった。高安にとっては
霧馬山や逸ノ城よりやりにくい相手かもしれ
ない。阿炎は四つにはいかず、突いて出る
だけに高安にとってはやっかいである。高安、
運命の一番は阿炎となった。
若隆景はなんと結びで正代と対戦する。この
一番正代の気迫次第である。正代は優勝戦線
をかきまわすことで存在感を示せる。
優勝争いは2敗若隆景・高安、3敗琴ノ若と
いう思いもよらぬ面々で千秋楽を迎える。