大相撲

大関への注文 下

貴景勝が大関への足がかりとなったのは2018
年十一月場所である。そこから連続5場所の
成績が下記である。2020年五月場所は中止で
ある。

2018年11月~2019年7月 37勝15敗23休
2019年1月~2019年9月 36勝16敗23休
2019年3月~2019年11月 34勝18敗23休
2019年5月~2020年1月 35勝17敗23休
2019年7月~2020年3月 39勝21敗15休
2019年9月~2020年7月 47勝25敗3休
2019年11月~2020年9月 47勝25敗3休
2020年1月~2020年11月 51勝21敗3休
2020年3月~2021年1月  42勝25敗8休
2020年7月~2021年3月 45勝22敗8休

<貴景勝>

この成績からいえることは、貴景勝にはまだ
安定度はない、ということである。横綱昇進
基準第1項は品格力量抜群である。それが
現在は2場所連続優勝だけが一人歩きして
いる。優勝にもピンキリがあるし、横綱が
降格する地位ならばそれでもいい。しかし、
横綱降格がまかりならん、というのならば
安定度が常に求められる。それが連続5場所
の成績であるし、60勝が目安になる。

<2021年3月 若隆景に敗北>

それは今の貴景勝からはほど遠いのが実情
である。押し相撲は難しい。リズムにのれ
ない場合が出てくる。あたり、二の矢で攻め
きれないケースが出てくる。一時はF1相撲
の琴錦のようにもろざし速攻の相撲を考えた
時期があった。しかし、貴景勝は24歳とまだ
若い。優勝を毎場所目指す相撲を取り続ける
姿勢を注文する。

正代はどういうタイプの大関だろうか。よく
あるパターンが、昇進時の勢いが失われ、
1ケタ勝利が目立つ大関である。これだと
平々凡々たる大関である。正代は大関3場所
を務めて以下の成績である。

3勝2敗10休
11勝4敗
7勝8敗

<正代>

早くも2度目のカド番である。11勝4敗を
あげた一月場所にしても、紙一重の幸運の
勝利が重なった。これでは平々凡々の大関
以下である。新大関で負け越した力士は昭和
以降の大関では14人いる。降格経験者は実に
10人に及ぶ。増位山(子)は大関在位7場所
で短命であった。

小野川
男女ノ川 のち横綱
五ッ嶋 降格
佐賀ノ花 降格
松登 降格
豊山
前乃山 降格
大受 降格
増位山 短期間
千代大海 降格
武双山 降格後復帰
雅山 降格
栃ノ心 降格後復帰再降格
貴景勝 降格後復帰

<2021年3月千秋楽朝乃山に敗れて負け越し>

大関3場所で2度負け越した大関は昭和以降
7人いる。公傷認定となった千代大海を含め
全員降格経験者である。

能代潟 降格後復帰
五ッ嶋 降格
名寄岩 降格後復帰再降格
三重ノ海 降格後復帰さらに横綱
千代大海 公傷のち降格
武双山 降格後復帰
貴景勝 降格後復帰

2つのデータによると正代に暗雲が漂うこと
になる。だが、正代にはジンクスを跳ね返す
くらいの精神力と稽古の裏づけによる自信を
もって土俵に臨んでいただきたい。それと
負け越し癖をつけないことを注文する。

(この項目終わり)

緊急事態宣言の延長で大型店舗やイべントは
どうなる?
興味深いテーマをこれからもお届けします。

 

当サイトはブログランキングに参加しています、どうか応援をお願いいたします!

【ブログランキング】で、土俵の目撃者を応援して頂けるかたは↓をクリック


【日本ブログ村】で、土俵の目撃者を応援して頂けるかたは↓をクリック
にほんブログ村 格闘技ブログ 相撲・大相撲へ
にほんブログ村
  • この記事を書いた人

denkouriki

無類の相撲好き。きっかけは昭和42年、九重(元千代の山)が分家独立を許さない不文律の出羽海部屋から破門独立したことです。そのさい、千代の山を慕ってついていった大関北の富士がその直後の場所で初優勝した。こんな劇的なドラマを見せられたことが、大相撲から離れなくなりました。視点は監察委員を八百長Gメン、燃える要素があると強い北の富士を循環気質と呼んだ杉山桂四郎氏に。土俵の心は玉の海梅吉氏に、問題点を探るのは三宅充氏に、そして相撲の本質、真髄は小坂秀二氏に学んできました。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。

-大相撲

Copyright© 土俵の目撃者(毎日更新) , 2024 All Rights Reserved Powered by AFFINGER5.