千秋楽は見所の多い日となった。関脇隆の勝、
小結御嶽海・大栄翔が7勝7敗で千秋楽を
迎えたのである。ただし対戦相手は幕内中位
から下位の力士である。隆の勝には栃ノ心、
御嶽海には逸ノ城、大栄翔には明瀬山である。
栃ノ心、逸ノ城、明瀬山も7勝7敗である。
だが、勝負は実力どおり関脇隆の勝、小結
御嶽海・大栄翔が勝って勝ち越した。
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本来なら4敗の高安は関脇の隆の勝と対戦
するはずだった。ところが4敗が第1位に
なる恐れが出てきたため、急遽4敗同士の
高安と碧山が組まれた。高安は大きい碧山
相手なので思い切っていけるとみた。立ち
合いは高安があたり勝って押し込むも碧山が
高安の首を押さえ込むようなはたきに高安は
たまらず土俵に手から落ちていった。
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2021/03/210328千秋楽幕内-896-e1616935283878.jpg)
高安は土壇場で3連敗。一時は次点に2差を
つけ照ノ富士戦を終えていただけになんとも
しまらない終焉をむかえた。優勝争いのトッ
プがこんなにもろい崩れ方をしたのは珍しい。
4敗貴景勝対3敗照ノ富士戦が千秋楽の山場
である。貴景勝が勝つと第1位決定巴戦に
なる。優勝の名に値しないので4敗トップを
あえてこう書かせていただく。相撲は、貴景
勝があたり勝って押して出るが、照ノ富士
逆襲の圧力で白房下土俵に押し飛ばしてしま
った。
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2021/03/210328千秋楽幕内-1137-e1616935309783.jpg)
照ノ富士の3回目の優勝が決まった。3大関
を撃破しての結果である。関脇以下で3回の
優勝は初めてである。3場所通算36勝で大関
復帰は間違いなし。直前の場所を優勝で飾っ
た。
結びの一番、正代はついに千秋楽を7勝7敗
で迎えた。相撲は、朝乃山が右四つに組み
勝って上手投げで決めた。そのさい伊之助が
土俵下に転落して負傷。急遽玉治郎が土俵に
上がって勝ち名のりをあげるハプニングが
あった。
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2021/03/210328千秋楽幕内-1246-e1616935336143.jpg)
三月場所は関脇照ノ富士の優勝で幕を閉じた。
12勝3敗なら願わくは優勝決定戦があって
ほしかった。照ノ富士には1場所限りの強者
にならならずに、引き続き場所引っ張って
いく強者であっていただきたい。
知った顔を見かけた国技館でした。
興味深いテーマをこれからもお届けします。