大相撲

■三月千秋楽 照ノ富士が大関復帰を優勝で飾る

2021年3月28日

千秋楽は見所の多い日となった。関脇隆の勝、
小結御嶽海・大栄翔が7勝7敗で千秋楽を
迎えたのである。ただし対戦相手は幕内中位
から下位の力士である。隆の勝には栃ノ心、
御嶽海には逸ノ城、大栄翔には明瀬山である。
栃ノ心、逸ノ城、明瀬山も7勝7敗である。
だが、勝負は実力どおり関脇隆の勝、小結
御嶽海・大栄翔が勝って勝ち越した。

<栃ノ心に勝って勝ち越した隆の勝>

本来なら4敗の高安は関脇の隆の勝と対戦
するはずだった。ところが4敗が第1位に
なる恐れが出てきたため、急遽4敗同士の
高安と碧山が組まれた。高安は大きい碧山
相手なので思い切っていけるとみた。立ち
合いは高安があたり勝って押し込むも碧山が
高安の首を押さえ込むようなはたきに高安は
たまらず土俵に手から落ちていった。

<碧山のはたき込みで5敗となった高安>

高安は土壇場で3連敗。一時は次点に2差を
つけ照ノ富士戦を終えていただけになんとも
しまらない終焉をむかえた。優勝争いのトッ
プがこんなにもろい崩れ方をしたのは珍しい。

4敗貴景勝対3敗照ノ富士戦が千秋楽の山場
である。貴景勝が勝つと第1位決定巴戦に
なる。優勝の名に値しないので4敗トップを
あえてこう書かせていただく。相撲は、貴景
勝があたり勝って押して出るが、照ノ富士
逆襲の圧力で白房下土俵に押し飛ばしてしま
った。

<貴景勝に勝って優勝を決めた照ノ富士>

照ノ富士の3回目の優勝が決まった。3大関
を撃破しての結果である。関脇以下で3回の
優勝は初めてである。3場所通算36勝で大関
復帰は間違いなし。直前の場所を優勝で飾っ
た。

結びの一番、正代はついに千秋楽を7勝7敗
で迎えた。相撲は、朝乃山が右四つに組み
勝って上手投げで決めた。そのさい伊之助が
土俵下に転落して負傷。急遽玉治郎が土俵に
上がって勝ち名のりをあげるハプニングが
あった。

<正代、朝乃山に敗れ負け越し>

三月場所は関脇照ノ富士の優勝で幕を閉じた。
12勝3敗なら願わくは優勝決定戦があって
ほしかった。照ノ富士には1場所限りの強者
にならならずに、引き続き場所引っ張って
いく強者であっていただきたい。

知った顔を見かけた国技館でした。
興味深いテーマをこれからもお届けします。

 

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  • この記事を書いた人

denkouriki

無類の相撲好き。きっかけは昭和42年、九重(元千代の山)が分家独立を許さない不文律の出羽海部屋から破門独立したことです。そのさい、千代の山を慕ってついていった大関北の富士がその直後の場所で初優勝した。こんな劇的なドラマを見せられたことが、大相撲から離れなくなりました。視点は監察委員を八百長Gメン、燃える要素があると強い北の富士を循環気質と呼んだ杉山桂四郎氏に。土俵の心は玉の海梅吉氏に、問題点を探るのは三宅充氏に、そして相撲の本質、真髄は小坂秀二氏に学んできました。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。

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