★優勝は
1敗高安は大関貴景勝戦が山場であった。
両者あたり合って激しい突き合い押し合いに
なった。高安が左に回り込んでの突き合いで
貴景勝をやや後退させる。再び突き合い。
探りあいとなって両者動きが止まる。貴景勝
は青房下土俵を背にしていささか不利。静寂
がしばらく続く。そうしたなか貴景勝がけ返
し、高安つかさず組止め左四つ。すぐさま
上手投げで貴景勝をころがした。
押し切れないときの貴景勝は勝ち目がない。
逆に高安は貴景勝の攻めをしのげば勝算が
でてくると踏んだ。高安は1敗を守り、2差
をつけて優勝に大きく前進した。11日目は
正代と対戦する。
★照ノ富士の大関復帰の可能性
照ノ富士は志摩ノ海と対戦した。志摩ノ海は
2勝と星はあがっていない。相撲は、照ノ
富士が果敢に出て志摩ノ海を追い込もうと
するが、志摩ノ海は左へまわり込む。再度
追い込んだ東の土俵。志摩ノ海左右へ動き、
しぶとく残す。志摩ノ海気を見て突き落とし。
照ノ富士を土俵にはわした。
照ノ富士は痛い3敗目。大関復帰はどうなる。
11日目は関脇隆の勝戦である。さらに3大関
戦を残している。大関復帰ラインが11勝なら、
残り5日間を4勝1敗でのり越えなくては
ならない。10勝ラインも考えられるが、いか
にも先細りの感はある。志摩ノ海戦の敗北は
まさに痛恨の1敗となった。
★大関は勝ち越せるのか
正代は5勝5敗で終盤を迎える。11日目は
高安戦である。さらに2大関と関脇照ノ富士・
隆の勝戦を残している。勝ち越しには3勝
2敗が必要である。しかし、対戦相手も負け
られない事情を抱えている。今の正代にとっ
て簡単なことではない。
朝乃山は10日目難敵の隆の勝戦である。出て
くる隆の勝を右すくい投げで退けた。7勝
3敗で11日目は妙義龍戦である。ほかに2大
関、照ノ富士、御嶽海戦を残している。勝ち
越しは大丈夫そうだが、10勝となると危ない
かもしれない。
貴景勝はカド番である。勝ち越さない限り
大関の座を失う。6勝4敗で終盤に入る。
11日目は霧馬山戦である。ほかに2大関、
照ノ富士戦を残している。霧馬山ともう一人
の平幕で確実に勝っておきたいところである。
大関は3人いて結局誰も優勝にからめなかっ
た。照ノ富士は強さともろさが同居している。
大関のチャンスを逃すと次はわからなくなる。
三月場所は今後どう展開していくのか。興味
が薄れる恐れがないとはいえない流れである。
物言いの説明に物言いがつく珍事を目の当たり
にしました。
興味深いテーマをこれからもお届けします。