杉山桂四郎氏はかつて大関を受難の中間管理
職に例えた。下位からは突上げられ、横綱
からは頭をおさえられる存在だった。しかし、
横綱は休場中。頭をおさえられる存在では
ない。出場したとしても番付上の横綱でしか
ない。それでも下位からは突上げられている。
いや、突上げられすぎである。
3勝6敗。これが3日目までの大関の成績で
ある。とても大関の数字とは思えない。それ
だけではない。3日目はなんと3大関がそろ
って敗北したのである。
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2021/01/210112三日目幕内-1012-e1610454943106.jpg)
まず、正代。対戦相手は2大関を倒して好調
の大栄翔である。相撲はこう展開した。大栄
翔の突き押しが正代に炸裂した。正代上体
が反り、はたきに出て呼び込んでしまった。
大栄翔がそのまま突き出した。完敗である。
正代の強さは相手によりけりというところか。
貴景勝は押し切れない。もつれる相撲の中で
相手の技が決まる。北勝富士戦も敗戦のパタ
ーンにはいってしまった。勝負はもつれる
なかで貴景勝の膝がくずれた。貴景勝は迷走
している。朝乃山は九月場所3敗から10連勝
している。貴景勝にはこのまま終わっては
いけない。大関の意地を見せていただきたい。
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2021/01/210112三日目幕内-1134-e1610455018634.jpg)
朝乃山は御嶽海の一直線の出足に何もでき
ずに土俵を割った。場所前朝乃山は優勝を
目指すと言った。その意気込みはいいが、
稽古は伴っていたのか。自信は稽古でしか
生まれない。
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2021/01/210112三日目幕内-1210.jpg)
栃木山は、大関は三役の倍稽古しろ。横綱は
大関の倍稽古しろと言っていた。大関になっ
たら稽古の裏づけがないと地位にふさわしい
成績はあげられない。たとえコロナ禍であっ
ても同様である。大関はそれだけの待遇を
受けているのだから巻き返しに転じていた
だきたい。
雪が降らなくてほっとしました。
興味深いテーマをこれからもお届けします。