大相撲

■一月4日目 黒星の連鎖断ち切れぬ貴景勝

貴景勝の迷走が続いている。4日目の対戦
相手は宝富士である。奇襲があるわけでは
なく、比較的要注意の要素が少ない力士で
ある。だが、相撲は宝富士を押し切れない。
まわり込まれ、腕をたぐられる。そのとき
宝富士にまわしを取られ、上手投げを決め
られた。貴景勝は初日から4連敗で、黒星
街道まっしぐらである。1勝が遠い。

<貴景勝対宝富士1>

押し相撲には格言や様々な教えがある。押さ
ば押せ、引かば押せ、押して勝つのが相撲の
極意。押しは忍に通じるともいわれている。

大鵬時代に活躍した富士錦は押しのリズム論
を唱えた。押しのポイントはリズムである。
出ていくリズム、かわされても落ちないで
押していくリズム、リズムにのることが押し
では大切であるという。相撲には吐く息、
吸う息、止める息があるが、押し相撲は止め
る息のまま、一気に勝負を決めるのである。
今の貴景勝はこれができていない。

<貴景勝対宝富士2>

連敗が続くと横綱なら休場しかねない。横綱
にとって休場は駆け込み寺のようなもので
ある。大関でもカド番でなければ休場はあり
得る。だが、大関の中には大敗を覚悟で最後
まで取った例がいくつもある。昭和以降では
以下である。
能代潟3勝8敗
鏡岩 4勝11敗
名寄岩0勝11敗
佐賀ノ花4勝11敗
汐ノ海3勝8敗
三根山5勝10敗
松登 5勝10敗
若羽黒5勝10敗
北葉山4勝11敗
栃光 5勝10敗
豊山 4勝11敗
大麒麟3勝12敗
魁傑 5勝10敗
旭国 3勝12敗
増位山3勝12敗
琴風 5勝10敗
若嶋津5勝10敗
朝潮 4勝11敗
小錦 3勝12敗
霧島 5勝10敗
千代大海2勝13敗
出島 5勝10敗
武双山4勝11敗
栃東 5勝10敗
琴奨菊5勝10敗
豪栄道4勝11敗
照ノ富士2勝13敗
もっともこの中には若い貴景勝と違い晩年の
成績が含まれているモノもある。

<貴景勝対宝富士3>

貴景勝は大敗すると決まったわけではないが、
難しい立場に追い込まれていることは間違い
ない。ただでさえ、関取は16人と大量に休場
している。これに貴景勝が加わることになれ
ば場所はいよいよ追い詰められてくる。貴景
勝は今後どうするのか注目したい。

非常事態宣言地域が広がっています。
興味深いテーマをこれからもお届けします

 

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  • この記事を書いた人

denkouriki

無類の相撲好き。きっかけは昭和42年、九重(元千代の山)が分家独立を許さない不文律の出羽海部屋から破門独立したことです。そのさい、千代の山を慕ってついていった大関北の富士がその直後の場所で初優勝した。こんな劇的なドラマを見せられたことが、大相撲から離れなくなりました。視点は監察委員を八百長Gメン、燃える要素があると強い北の富士を循環気質と呼んだ杉山桂四郎氏に。土俵の心は玉の海梅吉氏に、問題点を探るのは三宅充氏に、そして相撲の本質、真髄は小坂秀二氏に学んできました。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。

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