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新大関あれこれ

今年(2020年)は朝乃山、正代と2人の新大
関が誕生した。朝乃山は12勝-10勝-序盤
途中休場と失速気味。正代はいきなり序盤
途中休場でこの後に不安を残した。それは
ともかく、2人の新大関誕生は平成24年(20
12年)の稀勢の里、鶴竜以来のことである。
永らく1年に2人の新大関は誕生していな
かったことになる。

<正代(左)と朝乃山>

それでは1年に2人の大関誕生はどのくらい
あるのか。明治42年夏場所の国技館開設以降
に誕生した新大関をみていこう。大関では
2代目西ノ海以降になる。場所は新大関の
デビュー場所とした。

昭和7年春場所 武蔵山
昭和7年夏場所 清水川

昭和28年初場所 栃錦
昭和28年秋場所 三根山

昭和36年 1月 大鵬
昭和36年 7月 北葉山
以上のほか20例ある。そのうち同日新大関に
昇進したケースは8例ある。(再大関は含ま
ない)
大正7年夏場所 九州山
同上     千葉ヶ崎

昭和12年春場所 双葉山
同上      鏡岩

昭和16年春場所 安芸ノ海
同上      五ッ嶋

昭和26年夏場所 鏡里
同上      吉葉山

昭和31年初場所 松登
同上      若ノ花

昭和37年 7月 栃ノ海
同上     栃光

昭和47年11月 輪島 
同上      貴ノ花

平成 6年 3月 貴ノ浪
同上     武蔵丸
同日大関はこれが最後で以後26年以上誕生
していない。

<鏡里(左)と吉葉山のブロマイド>

新大関が3人誕生した年が3回ある。
昭和 2年春場所 能代潟
昭和 2年夏場所 常陸山
昭和 2年10月  小野川(後の豊國)

昭和58年 1月 若島津
昭和58年 5月 朝潮
昭和58年 7月 北天佑

平成12年 5月 武双山
平成12年 7月 雅山
平成12年 9月 魁皇
これが1年で誕生した新大関の最高数である。

反対に新大関誕生の期間が空いたのが以下で
ある。
豊山から北の富士まで 約3年半
若三杉から増位山まで 約3年
武蔵丸から千代大海まで約5年
朝青龍から琴欧州まで約3年2場所
3年以上空いたのは4例ある。

<貴乃花>

新大関の年齢をみていこう。ヤング大関ビッ
グ5は以下である。
1.貴乃花 20歳
2.大鵬 20歳
3. 北の湖 20歳
4.白鵬 21歳
5.柏戸 21歳
すべて横綱に昇進している。最近は貴景勝が
22歳で昇進している。

逆に高齢の新大関5人は以下である。
1.朝潮(大正)35歳
2.鏡岩 34歳
3.小野川(後の豊國)34歳
4. 大ノ里 32歳
5.清水川 32歳
戦前の力士で占めた。戦後では31歳の新大関
が最高齢で複数いる。

<2代目朝潮のブロマイド>

新大関の優勝は6人いる。
双葉山
千代ノ山
若羽黒
清國
栃東
白鵬
双葉山は69連勝の途上で全勝優勝している。
若羽黒と清國は最初で最後の優勝だった。
優勝制度は大正15年に協会設定で始まって
いる。国技館開設から大正14年までは時事
新報社が個人最高成績者の額を国技館に掲げ
る制度だった。不戦勝、取り直しはなかった。
その制度において新大関での最高成績者は2
人いる。

栃木山
参考までにあげておく。

<双葉山のブロマイド>

それにしても正代の次の新大関はいつ誰が
なるのだろうか。

一月場所の一般発売は12月5日からです。
興味深いテーマをこれからもお届けします。

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この記事を書いた人

無類の相撲好き。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。お問い合わせなどあれば管理をお願いしてる masaguramさんまでX(Twitter)ください。

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