北の湖時代から千代の富士時代へ。昭和56年
十一月場所、千代の富士は横綱初優勝した
場所から時代は千代の富士へと移った。この
千代の富士と短期間ながら対抗した力士が
遅れて来た男隆の里である。隆の里と2代目
若乃花は青森から同じ夜行列車に乗って上京
した。昭和50年五月場所、隆の里が新入幕を
したとき、若三杉(のちの2代目若乃花)は
関脇だった。隆の里が関脇になった昭和54年
九月場所、2代目若乃花は既に横綱だった。
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2020/08/隆の里-e1598064928726.jpg)
隆の里と千代の富士が優勝をめぐって対戦
したのは昭和58年七月場所からであった。
この場所隆の里は大関だった。千秋楽両雄は
13勝1敗の相星で対戦した。両者低く入って
右四つ。千代の冨士最初上手が取れなかった
が、取ってがっぷり四つになった。隆の里、
機を見て吊りあげ、土俵際まで運び、外掛け
から寄り倒した。
隆の里の優勝は2回目であった。この優勝で
隆の里は横綱に昇進した。昭和58年九月場所
新横綱として登場した隆の里は初日から14連
勝。横綱13場所目の千代の富士も初日から
14連勝。千代の富士はここまで8回優勝し、
全勝も1回していた。隆の里は2回の優勝
経験があり初優勝で全勝優勝している。
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2020/08/千代冨士-e1598064951625.jpg)
全勝決戦を制するのは千代の富士か隆の里か。
その前にここまでの両力士の対戦成績をみて
いこう。隆の里と千代の富士は昭和49年十一
月場所ともに新十両入りしている。関取同士
の初対戦は千代の富士が勝っている。十両
同士の対戦は隆の里の2勝1敗に終わって
いる。昭和53年に幕内平幕同士で対戦して
2勝2敗の対戦成績であった。
頻繁に対戦するようになったのは、昭和55年
の七月場所からである。隆の里の11勝7敗と
リードしている。隆の里が8連勝したことも
ある。こうして迎えた昭和58年九月場所の
両横綱の全勝決戦は次のように展開した。
You Tube参照
こうして隆の里は新横綱の場所を全勝で優勝
した。このころ、隆の里は千代の富士に胸を
合わせると自信をもっていた。千代の富士
との相星決戦は4度あるが、隆の里の3勝
1敗に終わっている。
(この項目続く)
暑いなか出かけるのはしんどいです。
興味深いテーマをこれからもお届けします。