七月場所、鶴竜1敗後休場。白鵬10連勝2連
敗後休場。最近の横綱は負けるさっさと休場
を決め込む。なんとも耐えられない存在の
軽さである。横綱は本来土俵を締めるもので
ある。大関・横綱が枕を並べて敗れても最後
に登場した横綱は勝って土俵を締めたもので
ある。
昭和41年三月場所3日目、大関豊山・北葉山、
横綱佐田の山・柏戸・栃ノ海があいつで敗れ
た。最後に登場した大鵬が勝って土俵を締め
た。この場所大鵬が13勝2敗で19回目の優勝
をしている。また、昭和55年七月場所初日、
大関増位山・貴ノ花、横綱三重ノ海・輪島・
2代目若乃花が相次いで敗れたが、北の湖が
栃光に勝って土俵を締めた。この場所北の湖
は全勝で19回目の優勝を達成した。
横綱は常に土俵の中心でなければならない。
優勝は宿命である。横綱の最たるものが連勝
であろう。誰が双葉を倒すのか。双葉よ負け
るな、勝ち続けてくれ。そんな声のなか、
双葉山が安芸ノ海に敗れたときは歴史的瞬間
であった。観客の驚愕と狂乱ぶりは大変な
ものだった。
平成30年一月場所の栃ノ心の優勝以降15場所
経過した。このうち横綱の優勝は7場所で
ある。白鵬4回、鶴竜3回である。半分弱
である。最近は徳勝龍、照ノ富士といった
幕尻優勝が2場所もある。これでは土俵の
中心とはいえない。強い横綱は負けた相撲が
話題になる。弱い横綱ではこうはいかない。
横綱は常に優勝を争い、最低でも12勝をあげ
るのをモットーとしたのが北の湖である。
それが横綱の責任である。白鵬、鶴竜は晩節
を汚すことなく、横綱の責任を果たしいた
だきたい。それができなくなったときが退き
である。
藤井2冠の記事を読んでいます。
興味深いテーマをこれからもお届けします。