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2020年七月場所総評

★開催6日前有観客開催になったことに関して
2500人限定で決まった。プロ野球、Jリーグ
の有観客開催に影響されてのことと思われる。
ただ、短期間でかなりあわただしかった。
仕組み、内容を理解することから始めなけ
ればならなかった。また、発券は観戦日前日
の10時からしかできない仕組みだった。結果
的には無観客の無味乾燥な光景よりははるか
によかった。

<七月場所の案内>

★開催にあたって協会の取組みは
検温、消毒の設置をはじめ、酒類禁止、弁当
発売なし、蜜にならない並びなど15日間何事
もなかった。開催した協会の努力に感謝したい。

★2横綱・1大関の休場について
看板に偽りあり。と同時にもう白鵬、鶴竜、
貴景勝には初めから期待しないことである。
彼らは常に休場がつきまとうことを前提と
する見方をしておくことだ。阿炎の休場は
会食による謹慎的休場だが、お粗末すぎる。

<貴景勝休場>

★優勝争いについて
途中まで白鵬がトップを走り、万全な相撲を
取っていた。連敗で休場という盛下がりみせ
た。孤軍奮闘の1敗朝乃山が平幕下位に連敗
して後退してしまった。ところが、千秋楽を
迎えて2敗照ノ富士、3敗朝乃山、正代、
御嶽海の4力士が優勝圏内という盛り上がり
をみせた。しかも千秋楽は直接対戦となった
のだから見所十分だった。

★優勝した照ノ富士の評価は
大関から序二段まで落ちながらの復活劇だっ
た。不撓不屈、それを一言でいうのは簡単
だけど、誰にでもやれることではない。まし
て元大関は十両では取れないがまかり通って
いたいただけに、なおさらである。幕内復帰
の場所の優勝、相撲はドラマだ、土俵は人生
の縮図を改めて感じさせてくれた。大相撲
ファンに大いなる感動を与えた。賞賛に値
する以上の優勝だった。

<復活優勝の照ノ富士>

★取組編成に関して
14日目、上位がいきなり下記の力士との対戦
は違和感を感じた。取組編成の難しさはある
だろうが、土壇場でこんなに出揃うのは珍
しい。
豊山に3勝10敗対前8石浦4勝9敗
御嶽海10勝3敗対前16琴恵光8勝4敗
朝乃山11勝2敗対前7照強7勝6敗

また、優勝戦線にいる幕内中位、下位力士は
早めに上位に当てることである。13日目以降
では限界が出てしまう。また一般論として、
上位同士の取組をくずすことはなく、前もっ
て取組編成をできるようにすべきである。

★新大関朝乃山の評価は
朝乃山は一段と強くなった。前への圧力が
増した。だが、照ノ富士、照強に負けたこと
で勝負弱さを感じてしまった。特に優勝を
争っている者同士の一番に勝たないと優勝は
できない。12勝は数字的にはよくやったが、
周りが休場しているだけに優勝してもおかし
くなかった。

<大栄翔を送り出す朝乃山>

★三賞に関して
今場所は上位で活躍した関脇以下が目立った。
三賞は正式にはこうなった。
殊勲賞 照ノ富士 御嶽海 大栄翔
敢闘賞 正代
技能賞 照ノ富士

ただ優勝力士を機械的に殊勲賞にするのは
おかしい。該当者が見当たらないならとも
かく、横綱、大関から勝利した御嶽海がいる
のである。また、優勝力士は2賞と最初から
決め込むこともおかしい。大鵬は関脇で優勝
して三賞なしだった。筆者選定の三賞は以下
である。
殊勲賞 御嶽海
敢闘賞 照ノ富士 正代
技能賞 大栄翔

押しは相撲本来のものである。大栄翔の相撲
は技能的にもっと評価されなくてはおかしい。

<三賞受賞力士>

★ほかに気がついた点
十両の優勝ラインが10勝は寂しすぎる。十両
優勝の賞金は成績ごとに決定したほうがいい。

★最後に場所の点数を
60点

暑いのは苦手です。
興味深いテーマをこれからもお届けします。

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この記事を書いた人

無類の相撲好き。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。お問い合わせなどあれば管理をお願いしてる masaguramさんまでX(Twitter)ください。

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