大相撲

■七月5日目 極端過ぎる取組編成

2020年7月23日

朝乃山対霧馬山は長い相撲となった。立ち
合い、霧馬山が左へ変わり気味に左上手を
取って食い下がるいい体勢をつくった。朝乃
山は上手が取れない。霧馬山、何度か寄り
立てるが、朝乃山ふみとどまり、かつすくい
投げでしのぐ。霧馬山に攻め手がない。霧馬
山、巻き返にいくところを朝乃山一気に出て
いって寄り切った。朝乃山は耐えて勝った。
また霧馬山の巻き返に素早く反応した勝負勘
はすばらしい。

<朝乃山(寄り切り)霧馬山 写真提供C氏>

白鵬は先場所負けた阿武咲が対戦相手である。
とはいえ、阿武咲は、先場所は横綱・大関
とは部分対戦である。阿武咲が横綱・大関と
フル対戦したのは2018年一月場所まで遡る。
その間幕内中位、下位をさまよっていたわけ
である。阿武咲は弱くなったといえる。大関
を狙える逸材だったのは遠い昔である。そう
いう意味で白鵬戦は期待していなかった。
相撲は白鵬が踏み込んで四つに組み止め、
すぐさま左上手出し投げで決めた。

<白鵬(上手出し投げ)阿武咲 写真提供C氏>

今日気になったのは相撲よりも取組編成で
ある。初日前日、2020年7月横綱・大関に
挑む12人のサムライと題して記した。横綱・
大関との対戦圏内は上位に休場がいなければ
4枚目の輝と碧山までと書いた。実際は鶴竜
が休場したので東5枚目の阿炎までになる
かもしれない。ここまで輝と碧山は横綱・
大関戦がゼロである。負けが込んだら横綱・
大関と組みにくくなる。輝・碧山共に現在
2勝3敗である。

前頭筆頭の遠藤、豊山は横綱・大関戦は
終わっている。慣例はあるだろうが、極端
から極端へ走る取組編成でいいのだろうか。
関脇の横綱・大関戦は終盤になる傾向がある。
それも成績次第にしないと取組は白けてしま
う。栃錦のころはだいたい下位から対戦した
モノである。これだと白鵬は初日碧山、2日
目輝になる。明日6日目も輝、碧山は、横綱・
大関戦はない。

最近は一月場所の幕尻徳勝龍の対戦相手が
後手にまわった。その結果関脇朝乃山戦、
遠藤戦、11勝をあげた北勝富士戦はなかっ
た。取組編成こそ、外部の知恵が最も求め
られる部署のような気がしてならない。

今治タオルが送られてきました。感謝!。
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  • この記事を書いた人

denkouriki

無類の相撲好き。きっかけは昭和42年、九重(元千代の山)が分家独立を許さない不文律の出羽海部屋から破門独立したことです。そのさい、千代の山を慕ってついていった大関北の富士がその直後の場所で初優勝した。こんな劇的なドラマを見せられたことが、大相撲から離れなくなりました。視点は監察委員を八百長Gメン、燃える要素があると強い北の富士を循環気質と呼んだ杉山桂四郎氏に。土俵の心は玉の海梅吉氏に、問題点を探るのは三宅充氏に、そして相撲の本質、真髄は小坂秀二氏に学んできました。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。

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