前日隠岐の海に1敗した貴景勝。連敗は裂け
たいところだが、4日目の対戦相手は難敵
遠藤である。貴景勝は押し切れるのか。勝負
のポイントはそこにある。貴景勝あたって
押すが、遠藤後退せず、押し返す。貴景勝
いなすと遠藤泳ぎ、貴景勝そこをついて一気
に西に貴景勝の体が傾きつつ押し切った。
だが、物言いがついた。遠藤の足が出るのと
貴景勝の足の甲が返った争いか。遠藤の足が
早く出ており、軍配通り貴景勝の勝ちとなっ
た。
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2020/07/200722四日目幕内-938-e1595422097444.jpg)
朝乃山は対戦成績で負け越しているが、直近
3場所で勝っている大栄翔が対戦相手である。
大栄翔はあたって果敢に押し込み、のど輪で
朝乃山の上体を起こしにかかる。朝乃山土俵
に詰まるも体を開くと、大栄翔が土俵を飛び
だした。相撲は大栄翔のモノだった。
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2020/07/200722四日目幕内-1028-e1595422119321.jpg)
白鵬に挑むのは上位初進出の隆の勝。隆の勝
としたらあたって砕けろの精神で挑むしか
ない。立ち合いはその通りになった。白鵬
まわしが取れず、後退。だが白鵬は百戦錬磨
だ。次の瞬間隆の勝を突き落としで退けた。
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2020/07/200722四日目幕内-1089-e1595422143451.jpg)
白鵬は第一人者だけに15戦全勝を15回経験
している。だが、貴景勝、朝乃山はそうは
いかない。
貴景勝は上位の最高成績は13勝である。初優
勝した2018年十一月場所のときである。あれ
から8場所、14勝以上の成績はない。つまり
貴景勝にとって14勝以上は未知の領域なので
ある。届きそうになったこともない。未知の
領域を目指すことは若い大関の上昇志向に
つながる。貴景勝をみていると、何を目指し
ているのかつかみ切れないだけに、未知の
領域にぜひ挑んでいただきたい。
それは朝乃山にも言える。朝乃山の上位最高
成績は11勝である。数字的にはちょっと寂し
い。12勝優勝した2019年五月場所は横綱・
大関とフルにあたっていなかった。朝乃山の
未知の領域は12勝以上になる。学生出身の
先輩大関豊山は12勝、13勝は関脇で経験して
いた。それは輪島も同じである。朝乃山は
これから挑めばいい。今場所は絶好のチャン
スかもしれない。
朝乃山ファンの相撲仲間と近い席で観戦。
興味深いテーマをこれからもお届けします。
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