大相撲

■七月4日目 貴・朝は未知の領域を目指せ

前日隠岐の海に1敗した貴景勝。連敗は裂け
たいところだが、4日目の対戦相手は難敵
遠藤である。貴景勝は押し切れるのか。勝負
のポイントはそこにある。貴景勝あたって
押すが、遠藤後退せず、押し返す。貴景勝
いなすと遠藤泳ぎ、貴景勝そこをついて一気
に西に貴景勝の体が傾きつつ押し切った。
だが、物言いがついた。遠藤の足が出るのと
貴景勝の足の甲が返った争いか。遠藤の足が
早く出ており、軍配通り貴景勝の勝ちとなっ
た。

<貴景勝(押し出し)遠藤>

朝乃山は対戦成績で負け越しているが、直近
3場所で勝っている大栄翔が対戦相手である。
大栄翔はあたって果敢に押し込み、のど輪で
朝乃山の上体を起こしにかかる。朝乃山土俵
に詰まるも体を開くと、大栄翔が土俵を飛び
だした。相撲は大栄翔のモノだった。

<朝乃山(送り出し)大栄翔>

白鵬に挑むのは上位初進出の隆の勝。隆の勝
としたらあたって砕けろの精神で挑むしか
ない。立ち合いはその通りになった。白鵬
まわしが取れず、後退。だが白鵬は百戦錬磨
だ。次の瞬間隆の勝を突き落としで退けた。

<白鵬(突き落とし)隆の勝>

白鵬は第一人者だけに15戦全勝を15回経験
している。だが、貴景勝、朝乃山はそうは
いかない。

貴景勝は上位の最高成績は13勝である。初優
勝した2018年十一月場所のときである。あれ
から8場所、14勝以上の成績はない。つまり
貴景勝にとって14勝以上は未知の領域なので
ある。届きそうになったこともない。未知の
領域を目指すことは若い大関の上昇志向に
つながる。貴景勝をみていると、何を目指し
ているのかつかみ切れないだけに、未知の
領域にぜひ挑んでいただきたい。

それは朝乃山にも言える。朝乃山の上位最高
成績は11勝である。数字的にはちょっと寂し
い。12勝優勝した2019年五月場所は横綱・
大関とフルにあたっていなかった。朝乃山の
未知の領域は12勝以上になる。学生出身の
先輩大関豊山は12勝、13勝は関脇で経験して
いた。それは輪島も同じである。朝乃山は
これから挑めばいい。今場所は絶好のチャン
スかもしれない。

朝乃山ファンの相撲仲間と近い席で観戦。
興味深いテーマをこれからもお届けします。
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denkouriki

無類の相撲好き。きっかけは昭和42年、九重(元千代の山)が分家独立を許さない不文律の出羽海部屋から破門独立したことです。そのさい、千代の山を慕ってついていった大関北の富士がその直後の場所で初優勝した。こんな劇的なドラマを見せられたことが、大相撲から離れなくなりました。視点は監察委員を八百長Gメン、燃える要素があると強い北の富士を循環気質と呼んだ杉山桂四郎氏に。土俵の心は玉の海梅吉氏に、問題点を探るのは三宅充氏に、そして相撲の本質、真髄は小坂秀二氏に学んできました。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。

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