大相撲

減少した横綱・大関リーグ戦

今年に入って2場所経過した。一月場所0、
三月場所2といったら何の数字かおわかり
だろうか。実はこれ、横綱・大関リーグ戦の
数字なのである。

一月場所、白鵬・鶴竜の両横綱が、序盤戦
から途中休場した。出場したのは大関貴景勝
と豪栄道の2人であった。ところが、この
両者の対戦はなかったのである。幕尻徳勝龍
の快進撃に取組編成は後手にまわり過ぎた
ためである。なにしろ徳勝隆の対戦相手は
13日目まで前頭8枚目以下なのである。あわ
てて千秋楽に大関貴景勝を対戦させるお粗末
さであった。そのため、貴景勝対豪栄道戦は
なくなり、この場所の横綱・大関リーグ戦は
0という珍記録を残してしまった。

<一月場所千秋楽の大関貴景勝(左)対徳勝龍>

三月場所は2横綱1大関が皆勤した。通常
なら横綱・大関リーグ戦は3番行われるはず
だった。ところが平幕で碧山が勝ち進み、
急遽14日目に横綱白鵬と対戦を組んだため、
白鵬対貴景勝戦は流れてしまった。これも
あわてて土壇場で組むからこうなった。取組
編成は少しも工夫がされていない。力道山は
「相撲取りは、体はでかいが、脳みそは小さ
いやつばかりだ」と言った言葉を思い起こ
させてしまう。

それではここ3年、横綱・大関リーグ戦は
どのような経緯をたどってきたのか調べて
みた。それが次の表である。

とにかく休場が多い。1人の休場場所は1場
所もない。多い場所は4人も休場している。
皆勤場所で横綱・大関の対戦がすべて行われ
たのは、平成30年九月場所と平成31年三月
場所の2場所しかない。

平成30年九月場所は鶴竜、白鵬、稀勢の里の
3横綱と豪栄道、高安、栃ノ心の3大関が
皆勤した。稀勢の里と高安は同部屋なので
対戦はないが、横綱・大関リーグ戦は14番
実現した。平成31年三月場所は白鵬、鶴竜の
2横綱と高安、豪栄道、栃ノ心の3大関が
皆勤した。横綱・大関リーグ戦は10番おこな
われた。横綱・大関がすべて出場すればこれ
だけの番数が行われるのである。

<平成30年9月 白鵬(左)対豪栄道>

それがたった1番しか実現しなかった場所が
9場所もある。ここ1年間では2番が最高
である。こうなると横綱対横綱、横綱対大関、
大関対大関戦は珍しい取組になってしまう。

きたる七月場所は2横綱2大関で臨む場所に
なる。全員皆勤すれば横綱・大関リーグ戦は
6番取組まれることになる。特に新大関朝乃
山がらみの取組は興味深い。優勝を争うカタ
チで横綱・大関リーグ戦が実現すれば最高
なのだが。

<健闘を誓う朝乃山(左)と鶴竜>

大相撲のチケットはいつどういう形で
スタートするのだろうか。
興味深いテーマをこれからもお届けします。
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  • この記事を書いた人

denkouriki

無類の相撲好き。きっかけは昭和42年、九重(元千代の山)が分家独立を許さない不文律の出羽海部屋から破門独立したことです。そのさい、千代の山を慕ってついていった大関北の富士がその直後の場所で初優勝した。こんな劇的なドラマを見せられたことが、大相撲から離れなくなりました。視点は監察委員を八百長Gメン、燃える要素があると強い北の富士を循環気質と呼んだ杉山桂四郎氏に。土俵の心は玉の海梅吉氏に、問題点を探るのは三宅充氏に、そして相撲の本質、真髄は小坂秀二氏に学んできました。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。

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