大関の優勝がとだえて久しい。平成29年一月
場所の稀勢の里が最後の大関優勝となって
いる。優勝制度が協会制定となったのは大正
15年からである。先場所の御嶽海優勝まで
461場所経過した。そのうち大関の優勝は
110場所ある。全体の約23.9%である。
大関の優勝第1号は優勝制度発足後7場所目
に達成された。常陸岩である。ただ、すん
なり決まったわけではなかった。この常陸岩
の優勝に10勝1敗で優勝同点の平幕三杉磯
サイドから異議が唱えられた。ちなみに当時
は幕内最高成績が同じ場合は、番付上位の者
が優勝になっていた。
三杉磯サイドの主張はこうだ。常陸岩の10勝
の中には不戦勝があり、実質的には三杉磯が
上だとするものである。これは当時不戦勝の
認識がはっきり広まっていなかったために
起きたことである。結局協会は不戦勝でも
1勝と同等の価値ということを告げ、その
後ははっきりさせるため、土俵で勝ち名のり
を受けるようになった。
大関の全勝優勝は以下15例ある。最近では
豪栄道が記憶に新しい。2回全勝優勝した
大関は3人いる。双葉山、貴ノ花、日馬富士
である。最高位が大関の全勝優勝は清水川、
若嶋津、豪栄道の3人である。
清水川
双葉山
双葉山
吉葉山
輪島
隆の里
若嶋津
大乃国
武蔵丸
貴ノ花
貴乃花
白鵬
日馬富士
日馬富士
豪栄道
大関の優勝回数に目を移そう。戦前は、玉錦
の大関優勝が4回ある。玉錦は3連覇しても
横綱になれなく、苦難の連続であった。「よ
ーし、絶対横綱になってやる」と決意した
玉錦はのちに功績が認められ、横綱に昇進
した。この記録に並んだのは琴櫻である。
大関32場所という長期在位記録とともに生ま
れた。この記録を抜くことになった大関が
貴ノ花である。大関優勝が実に5回。貴ノ花
は、とっくに横綱になっていておかしくなか
った。それが連続優勝にこだわった横審に
よって阻まれていた。この後魁皇と日馬富士
が大関で4回優勝を記録している。
最高位が大関の優勝に限定すると、優勝は
35場所ある。大関優勝110場所の31.8% で
ある。逆にいうと、最高位横綱の大関時代の
優勝は68.2%になる。最高位が大関の最多
優勝は魁皇の4回、続いて小錦・栃東の3回
である。魁皇は65場所大関在位という千代
大海と並んで最長記録保持者である。近年は
琴欧洲、把瑠都、琴奨菊、豪栄道と優勝が
1回止まりなのが気になる。
新たに大関で優勝する力士は誰か。大関の
存在価値をぜひ示していただきたい。
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