今から8年前の平成23年七月場所、千代の
富士の通算最多勝利1045勝に挑んだ力士が
いた。大関魁皇である。先場所まで1044勝で
記録の更新は確実と思われた。ところがふた
をあけると大苦戦が待ち受けていた。
初日嘉風、2日目小結豪栄道、3日目関脇
鶴竜に負け、3連敗と最悪のスタートとなっ
た。3日目のメモを見てみよう。
■三日目 魁皇限界か 鶴竜に敗れ3連敗
千代の富士のもつ通算最多勝利1045にあと
1勝で並び、2勝で新記録達成だけに、魁皇
の快挙は時間の問題に思えた。しかし、初日
から3連敗、いいところなしである。この日
も鶴竜相手に後退し、東土俵際で腰が崩れる
ように落ちた。にわかに雲行きがあやしく
なってきた。魁皇はこれまで何度も限界を
ささやかれながら、なんとか不入りの地元
九州場所までもってくれと悲痛な声に応えて
きた。しかし、3日間を見る限り限界である。
こらえられない。あと、たった2勝がもの
すごく遠くなってきた。
4日目、豊ノ島に勝ってようやく1045勝に
並んだ。
■四日目 魁皇通算最多勝1045勝達成、
だが…
3連敗魁皇が気力を振り絞って苦手豊ノ島に
立ち向かい、一瞬の左突き落としで勝利した。
この歴史的一番を撮影した知人のカメラマン
は館内にどよめきと歓喜が響き渡り、興奮に
包まれたと伝えてきた。時2011年7月13日
千代の富士の通算最多勝利数に並んだ瞬間
だった。休場も考えられた魁皇だが、後退
しなければ勝利をつかめるチャンスがある。
魁皇がこの後何勝するかはわからない。しか
し、不滅とはいかない。誰も指摘しない?が、
この記録を破る可能性のある力士が一人いる。
■五日目 魁皇前人未踏の1046勝+αは超人
白鵬によって破られる
魁皇が左四つ十分の体勢で旭天鵬に上手を
与えず寄り切って通算勝利数1046勝をあげ、
新記録を達成した。しかし、この瞬間にも
超スピードで追い上げてくる力士がいる。
超人白鵬である。白鵬は先場所までの60場所
で604勝をあげている。しかも2009年、2010
年は86勝をあげている。今後12.5勝平均を
あげていくと40場所(6年4場所)で1104勝
に達する。白鵬の実力ならここ3年は6場所
で78勝以上あげていくのでは。そして柔軟性
がある体質はけがをしにくく、休場は少ない
と考えられる。魁皇の記録はすでに破られる
運命にある。
魁皇は6日目関脇稀勢の里に敗れ、7日目
安美錦に勝って通算最多勝利を1047勝まで
伸ばした。だが、限界だった、この後3連敗
し、引退した。成績は3勝8敗であった。
魁皇最後の大記録であった。だが、この記録
は白鵬に破られ、現在1132勝が通算最多勝利
記録になっている。
暑いと頭が働きません。
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