す栃ノ心と優勝を争う朝乃山の一番は、物議
をかもした。栃ノ心が西土俵をまわり込む
とき、右のかかとが土俵の外に出た。これが
ういていたのか砂に触れたかで、とてつも
なく長い物言いになった。ビデオでも判断が
難しく、結局見えた審判だけの意見を採択
した結果、かかとが砂についたとみて朝乃山
の勝ちとなった。
しかし、何か釈然としないモノが残った。
審判の目が正しいのなら、大鵬の誤審による
連勝ストップはおこらなかったはずである。
あのときは5人の審判全員が大鵬の負けと
主張した。行司は大鵬の勝ち。控えの高鉄山
は戸田の足が出たと主張した。報道では、
大鵬が勝っていたことを写真で証明した。
その後の大阪府立体育館はガラガラで空席が
目立った。
昭和51年十一月場所14日目、関脇魁傑と小結
黒姫山の一番は、栃ノ心対朝乃山戦と似た
ケースとなった。黒姫山が寄っていくと魁傑
は俵の上に足をのせて残ると、すくい投げを
うって逆転勝ちした。魁傑のかかとは栃ノ心
以上に土俵の外に出ていて、物言いがついた。
しかし、魁傑のかかとは俵の上でういており、
軍配通り魁傑の勝ちとなった。
機械なら弾丸の動きでさえスローで再現でき
る。だが、審判の目では不可能である。審判
の目には限界がどうしてもあり、とうてい
機械にはかなわない。そこで求められるのは
土俵に対して水平カメラの設置である。これ
はビデオ導入の昭和44年三月場所後から相撲
評論家によって言われていた。
NHKのカメラはどうしても上から映す。
水平カメラくらいは協会独自でやるべきで
ある、と主張していた。栃ノ心対朝乃山の
一番は水平カメラでしか判断できない。今後
も同様のケースがないとはいえない。だと
したら今こそ水平カメラを導入する機会で
ある。もやもや感をともなう勝負はもう見た
くない。
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