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大関の負け越し

稀勢の里の大関31場所で優勝以外、たった
1回だけあったことがある。それは負け越し
である。それも千秋楽の不戦敗によって決定
してしまった。また、琴将菊は連続負け越し
で三月場所は関脇に陥落するが、大関32場所
で8回負け越している。年6場所が定着した
三根山以降の35大関はどれくらい負け越して
いるのか調べてみた。なお、公傷制度が一部
の大関に適用されたが、公平上、負け越しと
して扱った。ちなみに公傷大関第1号は朝潮
である。
170120十三日目十両幕下以下 1053
<大関で8回負け越した琴将菊>
 
最多負け越しは千代大海の19である。うち
4回は公傷である。なお、大関で公傷を最も
受けたのが、千代大海である。これに続くの
が、15回の魁皇である(公傷1回)。琴ヶ濱・
栃東が12回、豊山・武双山が9回で琴奨菊は
これに続き、小錦・琴欧州と並んで7位タイ
である。逆に少ないのが、琴風・把瑠都の
2回である。
在位場所数が異なれば、負け越し数が違う
のは当然である。早い話、大関在位が5場所
なら8回負け越したくても?不可能である。
そこで負け越し数を大関在位場所数で割った
負け越し率を出してみた。
トップは大受である。大関在位5場所中3回
負け越した。大関に昇進する前は史上初の
三賞独占を果たし、その徹底した押し相撲は
冴え渡った。2位は平成の怪物雅山である。
大関在位8場所中4回負け越した。3位は
魁傑である。大関に2度昇進し、2度落ちた。
9場所在位中4回負け越した。大関互助会
にはいらず、クリーンな力士であった。
貴ノ花
<大関在位50場所の貴ノ花>
 
負け越し率が少ないのは琴風である。大関
22場所在位中、負け越しは2回である。大関
の責任を稽古量で維持してきた。そのわずか
2回が大関陥落をもたらしたのは皮肉である。
2位は琴光喜である。大関在位17場所中、
負け越しは2回である。もっとも、琴光喜は
現役のまま、野球賭博で処分を受けたため、
晩年がなかった。これに続くのは初めて大関
を50場所務めた貴ノ花である。負け越しは
6回で、負け越し率は1割2分である。
161124十二日目幕内 716
<十一月場所カド番照ノ富士に敗れた白鵬>
 
現役の照ノ富士は1場所おきにカド番という
なげかわしい流れが続く。三月場所はカド番
で迎える。白鵬はなぜかカド番照ノ富士に
負け続けている。それだけに両力士の対戦が
注目される。

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この記事を書いた人

無類の相撲好き。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。お問い合わせなどあれば管理をお願いしてる masaguramさんまでX(Twitter)ください。

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