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3つのジンクスに挑む稀勢の里

今日正式に稀勢の里の横綱が決定した。伝達
式は通常部屋で行うが、手狭ということで
ホテルになった。ホテルといっても都内の
高級ホテルというだけで明らかにしていない。
ある相撲ファンは言う。「ファンの祝福は
いらないというわけか」さらに「モンゴル力士
のほうがファンサービスはよかったな」とも
言う。
この秘密裏の伝達式が誰の意向なのかは知ら
ない。しかし、難事件の犯人捜しではある
まいし、伝達式会場が帝国ホテルにいきつく
のは、それほど時間がかからなかった。大相
撲を支えているのはファンであり、お客さん
である。耐えられないほどの軽い扱いである。
本題は3つのジンクスに挑む稀勢の里である。
稀勢の里の横綱昇進についてまわる点がいく
つかある。なお、対象の横綱は昭和25年横綱
審議委員会誕生以降の千代の山からである。
◆ジンクス1
初優勝だけの横綱昇進、その悪しき結末
初優勝だけで横綱A
今回、稀勢の里の優勝にわいたが、実は初優
勝しか経験していない。メディアは横綱ムー
ド一色だったが、何かひっかかる、急ぐ必要
があったのかというファンもいた。しかし、
稀勢の里は現実に横綱に昇進した。初優勝
だけで横綱に昇進した例は9人目である。
(初優勝なしを含めて)これまでの8人は優勝
回数、横綱勝率がよくない。なかには横綱
優勝回数0が2人もいる。稀勢の里がこう
した悪しき成績に陥らずに、ジンクスを破る
ことができるのか。まず、これが第一のカギ
となる。
◆ジンクス2
30歳以上の横綱昇進は短命
30歳以上で昇進した横綱A
30歳後の優勝回数は大関時代も含めてだが、
こちらも優勝回数は少ない。37歳で引退した
吉葉山が最高齢である。だが、優勝はなく、
弱い横綱だった。そのほかの力士の引退は
32、33歳である。稀勢の里にはそれほど時間
がないことになる。このなかには師匠だった
隆の里も入っている。太く短い横綱で一時期
千代の富士に対抗した。師匠の道を歩めれば
上出来かもしれない。
◆ジンクス3
30歳以上の優勝回数平均2.2回
170122千秋楽幕内・表彰 722
<優勝インタビューを受ける稀勢の里>
 
千代の山から鶴竜まで31人の横綱。大関時代
を含め、30歳以上の優勝回数の平均は、わず
か2.2回である。30歳以上の優勝は難しいと
いえる。最高は千代の富士の19回、次点は差
があって初代若乃花の8回である。隆の里は
4回で、師匠を目指すなら後3回優勝できる。
ただ、肉体的衰えは急激にやってくる。場所
後は巡業がないのだから、イベントをあまり
入れずに稽古と休息、体調維持に務めること
を第一に心がけることが肝心である。
ここにあげたジンクスは稀勢の里にとって
辛らつなものばかりである。逆にジンクスを
破ってやる、と闘志を燃やすくらいで臨んで
いただきたい。

今日は相撲ファンの声が十分聞けた。

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この記事を書いた人

無類の相撲好き。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。お問い合わせなどあれば管理をお願いしてる masaguramさんまでX(Twitter)ください。

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