決め手は土俵から出す技と足の裏以外を付ける技に分類
できる。土俵から出す技はさらに以下のように分類できる。
四つ身で土俵の外に出す技の代表的な技は寄りである。
相撲は相手を倒すより、圧力をかけることが本質であり、
そうしてこそ投げ、突き落とし、ひねりといった技が効果
的になるのである。相手に上手を与えないで寄る、もろ
差しになって寄る、立ち合いからの速攻で寄る、がぶり
寄りなどの寄り方がある。
<琴奨菊のがぶり寄り>
土俵際はうっちゃられないようあるいは突き落としをくわ
ないよう、腰を落として寄ることが肝心である。寄りに関
しては、怒涛の寄りといわれた横綱東富士、前褌を取っ
て走った横綱柏戸、がぶり寄りの荒勢・琴奨菊の名が
あげられる。
吊り出し。重量級の力士がごろごろいる現在では、めっ
たに見られない。吊ったら、横に歩くのがセオリーで外掛
けの反撃をくわない。自分の足が先に出ても送り足とい
って負けにならない。人間起重機といわれたのが肥州山
と明武谷である。横綱玉の海も得意とした。五月場所で
栃ノ心が吊りで技能賞を獲得した。
<栃ノ心の吊り出し>
きめ出しはもろ差しにきた相手の両腕の肘の部分を閂(か
んぬき)にきめて、動きを封じて土俵に出す。体格の大き
な力士がむいている。本来、もろ差しになられないよう脇
を固めるのがセオリーなのだが、差してが深いときめる
ことができる。水戸泉、久島海などがときおり見せた。
<照ノ富士のきめ出し>
割り出しは片方の手でまわしをつかみ、もう一方の手で
二の腕や胸を押す、あるいは筈にあてて土俵の外に出す
技。腕力・上半身の力が必要。古くは男女ノ川、玉ノ富士
が繰り出した。
(この項目続く)
6月も後半に突入。
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