大相撲

幕下以下の年齢考

2016年2月16日

前回、力士志願者の減少に触れたが、今回は現役の幕下
以下の力士の現状について年齢面から書いてみる。幕下
以下の力士は安定した収入源をもたない。従って、多くの
幕下以下の力士は十両目指して切磋琢磨するわけだが、
幕下以下の力士全員の幸福はない。いつかどこかで、相
撲に見切りをつけなければならない判断を迫られるとき
がくる。

昭和32年にこんな規定ができた。初土俵から幕下昇進ま
でに25場所かかった者は廃業(今日でいう引退)である。
25場所では厳しいということから、翌年(この年から年
6場所制となる)30場所に延期された。この規定は現在
ない。

将棋界は26歳までにプロとなる四段に昇進しなければ、
奨励会(プロへの養成機関)を退会することなる。この
規定を仮に幕下以下の力士にあてはめると、202人に
なり、幕下以下の力士数の約36%にあたる。
番付
なお、幕下以下の力士(番付外含む)は一月場所の引退
力士を除き、新弟子13人を加えている。また、翔天狼は
十両昇進が決まっているので除外した。翔天狼の代わり
に幕下陥落が予想される力士は、加えた。年齢は平成
28年2月15日現在である。26歳幕下以下引退規定は、
力士数を激減する結果となった。

ただ、将棋界と大相撲界では違いがある。将棋は一度四
段になれば降格することはない。だが、大相撲は十両に
なっても、幕下に陥落する。幕下に落ちた元関取はすぐに
十両に戻らないと、なかなか復帰できなくなる傾向がある。

新たな人生で自分で商売を始めるならともかく、26歳は
会社勤務ならまだ、何とかできる年齢である。28歳とな
ると一般論だが、キャリアが求められる。28歳でプロ野
球から戦力外通告を受け、どこの球団からも呼び声がか
からなかった者は、会社員になった。聞きなれない業界
用語に悪戦苦戦していた。会社員なら、今はパソコンの
使用が当たり前になっている。同じ年齢なら即戦力を採
用するのが人情である。

なお、30歳以上の幕下以下の力士数は99人、40歳以上は
3人いる。力士志願者減少と共に、幕下以下の力士の年齢
面においても、現状のままでいい時代ではない。十両昇進
の見込みがたたない状況で、いつまでも相撲界に身をおか
せておくことは、けしてやさしさにはならない。

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  • この記事を書いた人

denkouriki

無類の相撲好き。きっかけは昭和42年、九重(元千代の山)が分家独立を許さない不文律の出羽海部屋から破門独立したことです。そのさい、千代の山を慕ってついていった大関北の富士がその直後の場所で初優勝した。こんな劇的なドラマを見せられたことが、大相撲から離れなくなりました。視点は監察委員を八百長Gメン、燃える要素があると強い北の富士を循環気質と呼んだ杉山桂四郎氏に。土俵の心は玉の海梅吉氏に、問題点を探るのは三宅充氏に、そして相撲の本質、真髄は小坂秀二氏に学んできました。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。

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