★優勝争いについて
まったく盛り上がらなかった。原因は白鵬にある。13日
目に琴奨菊が負け、1敗の白鵬にチャンスがまわってき
た。それなのに、まるでやる気がないような14日目の稀
勢の里戦、千秋楽の日馬富士戦の負け方だった。白鵬は
先場所の14日目、千秋楽も覇気のない負け方をしている。
白鵬が相撲をつまらなくしている。
★白鵬が3場所連続優勝を逃しているのをどうみるか
優勝しようという意気込みが見えないのだから当然の
結果である。小坂秀二氏は言う。
結果である。小坂秀二氏は言う。
土俵上の双葉山に、単なる力闘者ではない、求道者の
姿を見たのは、決して私ひとりではあるまい。双葉山が
求めたものは、相手から得られる勝利でもなく、まして
観客の賞賛でもなかった。また、単なる相撲技の習熟、
完成というのでもなかった。言うなれば、相撲を通じての
姿を見たのは、決して私ひとりではあるまい。双葉山が
求めたものは、相手から得られる勝利でもなく、まして
観客の賞賛でもなかった。また、単なる相撲技の習熟、
完成というのでもなかった。言うなれば、相撲を通じての
自己完成への努力であろう。
双葉山自身は、このようなことをかつて一度も語ったこ
とはない。日常、その身辺はつねに明るく、おおらかで
あった。ただ、ひとたび土俵に立てば、対戦する力士た
ちも感じ、観戦する者も感じたものは、相撲に真剣に取
り組む求道者双葉山の姿であった。
(がちんこ相撲-だれが現代の双葉山か-いんなあ
とりっぷ社刊より)
白鵬は大鵬の優勝回数を超えたが、相撲に真剣に取り
組む求道者双葉山に遠く及ばない。
組む求道者双葉山に遠く及ばない。
★14勝1敗で初優勝した琴奨菊に関して
大関として苦しんできただけに、突然変異のように見え
たが、地道な努力とやってやろうという意気込みが開花
した。最近、がぶり寄りが止まったときは負けるケース
が目立っていた。しかし、今場所はがぶり寄りに威力と
安定感があった。日本出身の日本人が約10年ぶりに
優勝した。多くのファンが待ち望んでいただけに、国技館
優勝した。多くのファンが待ち望んでいただけに、国技館
は歓喜にわいた。郷里の方、部屋の地元の方、両親、お
嫁さんと様々な方の喜びが伝わってくるのも日本人力士
の優勝ならではと感じる。
★そのほかの横綱・大関について
日馬富士は12勝3敗の成績なのだから最低責任は果た
したが、いまひとつピリッとしなかった。特に鶴竜戦の負
したが、いまひとつピリッとしなかった。特に鶴竜戦の負
けはいただけない。引退寸前の力士のようなもろさだっ
た。10勝5敗の鶴竜は横綱の実力がないのではと思われ
てもしかたがない。横綱にふさわしい量の稽古と何を求
めて稽古するという質の面から稽古を見直さないと、低
迷は続く。9勝の稀勢の里は弱くなった。もろくなった。
4勝の豪栄道に大関の実力はない。相撲は弱弱しく見る
に忍びない。大関途中休場の照ノ富士は横綱が遠ざかっ
た。勢いは失われた。来場所は出直し的再スタートにな
る。
★関脇以下の上位力士で目に付いたのは
勝ち越したのは2人。嘉風と宝富士でともに8勝だった。
いかに上位で勝ち越すことが難しいか証明している。嘉
風は3場所連続上位で勝ち越しているから大変な実力者
である。
★三賞について
12勝で優勝琴奨菊に唯一土をつけた豊ノ島が殊勲賞を
受賞。しかし、敢闘賞とのダブル受賞でもよかったのでは。
受賞。しかし、敢闘賞とのダブル受賞でもよかったのでは。
正代が10勝で敢闘賞を受賞した。新入幕の敢闘賞受賞は
久しぶりである。正代を大物と見るむきがあるが、学生相
撲出身は相撲がある程度できあがっているだけに断言は
できない。
撲出身は相撲がある程度できあがっているだけに断言は
できない。
★他に目に付いたことは
休場者が多過ぎた。十両以上で全休が2人、途中休場が
4人、途中休場後再出場したのが3人である。インフル
エンザが休場理由というのは、広がらないかと懸念して
しまう。
★最後に場所を採点すると
マイナス面はあったが、琴奨菊の初優勝が大きく作用し
て75点。
場所後、新たなテーマで書いていきます。
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よしなに
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