24日に五月場所の番付が発表された。鶴竜の横綱昇進で
2001(平成13)年以来3横綱になった。一見華やかだが、
3横綱がそろって好成績をあげるのは容易ではない。
15日制が定着した1949(昭和24)年以降3横綱時代は106
場所ある。番付上は4横綱でも場所前に引退発表した
場合は3横綱とした。106場所中3横綱が皆勤したのは
39場所、わずか37%しかない。誰かが休場するケースが
多いのである。千代の富士が千秋楽だけ休場した1989
(平成元)年三月場所は皆勤場所には含めていない。
3横綱が横綱の責任と使命を果たす12勝以上をそろって
あげたのはわずか6場所しかない。大鵬・柏戸・佐田の山、
大鵬・北の富士・玉の海、輪島・北の湖・二代目若乃花が
それぞれ2度達成しているだけである。華やかさよりも
シビアな面のほうが大きいのが3横綱なのである。
遠藤がぎりぎりながら、横綱・大関と対戦する地位に
留まった。遠藤の上位戦第2ラウンドを見ることができる。
前回と同じ負け方だけは見たくない。負けてもいいから
工夫と地力アップした相撲内容を期待する。
三月場所は引退した琴欧洲を含め、十両陥落候補は、里山・
鏡桜・天鎧鵬・富士東・佐田の富士・東龍と7人を数える
が、十両からの入幕候補は豊真将・時天空・旭秀鵬と3人
しかいない。無理して十両の勝ち越し力士を入幕させ、
帳尻をあわせた。もっとも、番付発表前に発売している
専門誌でこうなることは読めてはいたが。こうした編成が
本当にいいことなのか、疑問は残る。
十両では逸ノ城が上がってきたが、どこまでやるか注目
したい。十両は28人いるが、そのうち元幕内は20人で71%
を占めている。新しい力が極端に少なく、フレッシュさに
欠けるきらいがある。
幕下で十両を狙える期待の星は西2枚目の石浦である。
三月場所7勝して優勝した栃ノ心が西6枚目に戻して
きた。