千秋楽を迎えて大の里が突然休場した。協会挨拶のときすでに姿は
なかった。13日目にすでに脱臼していたらしい。千秋楽の横綱の休
場は残念でならない。これで豊昇龍は不戦勝で12勝ラインが確定し
た。
3敗安青錦は琴櫻と対戦した。琴櫻が7勝7敗なら緊迫した一番と
なったであろう。相撲は低く入った安青錦が内無双を決めた。琴櫻
は2度もくうはめになった。役者は一枚も二枚も安青錦が上だった。
これで豊昇龍と安青錦で優勝決定戦となった。会場のお客さんのか
らすると最高の舞台となった。不戦勝の豊昇龍がそのまま優勝では
いくらなんでも白ける。安青錦が琴櫻を破ったことによって希望を
つないだ。

優勝決定戦で気になる点があった。それは豊昇龍が3度対戦してす
べて負けている点である。安青錦は豊昇龍に自信をもっている。こ
れが大の里だとそうはいかない。1度も勝てていない。
優勝決定戦は安青錦が豊昇龍の後ろについた時点で勝負あった。驚
異の新人安青錦は幕内最高優勝を入幕5場所目で達成した。新しい
時代のヒーローが誕生したのである。大関も濃厚の気配である。

これまで大関は琴櫻一人でしかも弱かった。安青錦は横綱を狙える
大関として期待ができる。年齢はまだ21歳である。十両から7場所
連続2ケタ勝利中である。その前途は明るい。