★優勝争いについて
いつも千秋楽までもつれるが、珍しく13日目に決まった。大の里の
独走状態なった。対抗できなかった豊昇龍の責任は大きい。相撲人
気の原動力は誰が優勝するか予想できない点にあった。その流れが
変わるかもしれない。
★優勝した大の里は
圧倒的パワー、出足で相手を寄せつけなかった。はたきが3番あっ
たが、これもあたりがあって決まった。若隆景戦は相手にいい形を
つくられながら、それでも攻め切ってしまった。大の里の強さを証
明した一番になった。未知の領域14勝に達した。りっぱな高レベル
優勝だった。

★大の里の横綱に関して
直前3場所36勝、直前4場所45勝、直前5場所58勝である。どれも
物足りない。横綱は力量抜群の存在である。力量抜群の証明とはい
かない。以下は横綱を見送られた例である。大の里よりいい成績の
ケースが多い。
玉乃島 直前3場所37勝 直前4場所48勝 直前5場所57勝
旭富士 直前3場所38勝 直前4場所50勝 直前5場所61勝
直前3場所40勝 直前4場所52勝 直前5場所64勝
小錦 直前3場所38勝 直前4場所49勝 直前5場所61勝
貴乃花 直前3場所40勝 直前4場所51勝 直前5場所65勝
★横綱豊昇龍について
よく12勝にまとめた。全勝大の里に土をつけた。しかし、優勝争い
はできなかった。金星を2個配給してしまった。まだ横綱の力量に
届いていない。1年間72勝以上あげたときが横綱の証明である。

★ほかに活躍した力士は
若隆景は12勝をあげた。次点同点である。大関をねらうためにはコ
ンスタントに10勝以上あげることである。大関は一人なのだからチ
ャンスである。霧島は11勝と活躍した。豊昇龍に勝ったことは大き
い。大関復帰、優勝を目指していただきたい。

★幻の取組は
三役以上では以下である。
豊昇龍対高安
大の里対霧島
負けがこんだ伯桜鵬を上位にあてすぎた。
★三賞について
実際の三賞は以下となった。
殊勲 該当なし
敢闘 安青錦・佐田ノ海
技能 若隆景・霧島
3敗豊昇龍に勝っても殊勲賞にならないのか。それは豊昇龍を横綱
扱いしていないことになる。安青錦は脅威の新人である。

★ほかに気がついた点
今場所は関取の休場が2人と少なかった。そのため取組数が極端に
減ることはなかった。途中出場があり、途中から休場一人となった。
その点はよかった。
★最後に場所の採点を
70点