七月場所、照ノ富士が10回目の優勝を成し遂げた。これまで10回以
上優勝した者は13人しかいない。双葉山、栃錦、初代若乃花、大鵬、
北の富士、輪島、北の湖、千代の富士、曙、貴乃花、武蔵丸、朝青
龍、白鵬である。常ノ花は公式優勝制度では8回である。照ノ富士
は12勝優勝が多く、5回を占めている。
十両では白熊が優勝した。星取は5連勝-4連勝-3連勝で12勝し
た。異色の星の配分にとなった。
九月場所、大の里が2回目の優勝を達成した。入幕から5場所目の
ことであった。前人未到の記録である。まさに驚異の新人であった、
三賞は新入幕から驚異の8連続受賞となった。これまでは新入幕か
らではないが、大受の7連続受賞が最高だった。また入幕から5場
所を要して大関に昇進した。これは年6場所制では大鵬の6場所を
超えた。
九月場所限りで3人の関取が引退した。貴景勝、妙義龍、碧山であ
る。貴景勝はまだ28歳であったが、もう自分の相撲が取れないから
やむを得なかった、
十一月場所は大関同士の相星決戦となった。13勝1敗で琴桜と豊昇
龍が激突した。琴櫻が14勝1敗で初優勝を達成した。大関同士の相
星決戦は以下である。
昭和60年3月〇朝潮対若嶋津 13勝
平成4年3月〇小錦対霧島 13勝
平成11年3月〇武蔵丸対貴ノ浪 13勝
平成15年7月〇魁皇対千代大海 12勝
なお、1年を通して入門者59人、引退者76人となった。今年も引退
者数が上回った。その差17人である。また、新入幕は9人、新十両
は12人誕生した。チケットは6場所すべて完売の年だった。
来年(2025年)はどういう年になるのだろうか。大相撲の過熱は続
きそうである。