誰が優勝するか場所前から予想が立たない。時には
思いがけない力士が優勝を争う。まさに混迷の時代
である。
しかし、これが思いがけない事態をもたらした。大
相撲人気を高めているのである。昨年の九月場所、
今年の一月場所はチケットが売り切れた。今年の大
阪場所は昨年に引き続き完売した。今年はスピード
が違った。
さらに驚くべき事態がきたる五月場所である。発売
日半日でチケットが完売した。平日でさえ購入はま
まならなかった。チケットは過熱時代に突入したと
いえる。
連続優勝は2021年九月場所、十一月場所の横綱照ノ
富士までさかのぼる。その後は御嶽海・若隆景・
逸ノ城、玉鷲、阿炎、豊昇龍・尊富士が1回優勝。
貴景勝が優勝1回と単なる1位が1回。霧島が2回
優勝し、照ノ富士が3回優勝している。
尊富士の新入幕優勝は衝撃が大きかった。しかもケ
ガをおしての出場、勝利が感動を広げた。きたる五
月場所も場所前から優勝の予想はつかない。尊富士
の連続優勝も考えにくい。
大相撲人気は英雄とともにあった。時代は進んで混
迷の時代に変わった。