■23秋初日 明暗わけた大関

国技館に行くと手荷物検査が待ち受けていた。天覧
相撲かと思ったが、結局何もなかった。あったのは
秋場所とはいえない夏の暑さであった。

大関陣はまず、新大関豊昇龍の登場で始まった。対
戦相手は阿炎である。阿炎が先手を取ってもろ手突
きで攻めあげる。豊昇龍のけぞいながら、腕をとっ
て回り込むと阿炎が落ちた。決まりてはとったりだ
った。

<とったりで阿炎を退けた豊昇龍>

豊昇龍が残せたのは堅くならなかったからである。
新大関の初日は特別であり、緊張しても不思議では
ない。しかし、みたところそれほどの意識はなかっ
た。そうは言っても周囲の豊昇龍を見る目が違って
くる。

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次に登場したのが角番貴景勝である。対戦相手は北
勝富士である。北勝富士はうるさい相撲を取るわけ
ではない。奇襲があるわけでもない。

相撲は勇んで貴景勝が出て行ったが傾いて手をつく
のと北勝富士が土俵を割るのが微妙な勝負となった。
行司のうちわは北勝富士だったが、物言いがついて
長い協議になった。判定は同時とみて取り直しにな
った。

貴景勝対北勝富士最初の一番
<貴景勝対北勝富士最初の一番>

取り直しの一番は北勝富士が土俵のなかではたき込
んで決めた。貴景勝は気負いあるいはあせりがある
のか。足が出ていないからばったり手をつく相撲に
なる。これでは勝てない。

取り直しの一番で貴景勝に勝利した北勝富士
<取り直しの一番で貴景勝に勝利した北勝富士>

結びの一番、霧島は先場所苦杯した翔猿と対戦した。
霧島はくいさがらせないため、離れてけん制した。
霧島はうまく組み止め、ふところに入った。これで
は翔猿はなにもできない。最後つり出しで決めた。

翔猿を退けた霧島
<翔猿を退けた霧島>

初日から大関は明暗を分けた。それが即場所の結果
になるわけではないが、気にはなる。

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この記事を書いた人

日本経済新聞で15年間記者を務め、日経HRの編集者を経て独立。現在は大相撲を専門に取材するフリーライター。ほぼ毎場所、自ら土俵際で撮影している。にほんブログ村 相撲・大相撲カテゴリでランキング1位。

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