落合が幕下で勝ち越しを決め、十両で朝乃山が7連
勝した7日目。今場所4度目の満員御礼となった。
人が多いと感じたのは抽選会場に長い列ができてい
たことからもわかった。
1敗大栄翔は2勝4敗の佐田の海と対戦した。翔猿
とは同部屋のため対戦がなく、繰り下がっての対戦
だが、2勝しかしていない佐田の海ではとても興味
はわきにくい。実際、相撲は大栄翔の激しい一方的
な相撲で佐田の海をふっとばした。勝ちやすい相手
に当然のごとく勝った一番にすぎなかった。
7日目最大の好取組は1敗阿炎と2敗豊昇龍戦であ
る。阿炎は前日1敗し、豊昇龍は2連敗中である。
優勝戦線にふみとどまるためにはともに負けられな
い一番である。対戦成績は豊昇龍の4勝1敗である。
相撲はこう展開した。阿炎はいつも通り突き離しに
いく。豊昇龍も踏み込んであてがう。出る阿炎の腕
をたぐり、体を入れ替え西土俵に寄り切った。豊昇
龍は土壇場で必死に踏みとどまった。
小兵に対してはよく見て突いていくのがセオリーで
ある。しかし、翠富士はそうはいかない。貴景勝は
そんな翠富士と対戦した。貴景勝は押ししかない。
相撲は大熱戦となった。貴景勝が突き離し、翠富士
土俵際まで後退するが粘って右から突き落として激
しい突き押しの応酬となった。途中見合う場面もあ
った。激しい応酬から翠富士が右差し出るも、貴景
勝がとっさの小手投げで勝負が決まった。
上位では1敗貴景勝と大栄翔で併走している。貴景
勝が優勝しても即横綱とはならない。横綱は常勝が
求められる。弱い横綱、物足りない横綱ならいらな
い。