サッカーのワールドカップは日本中を熱狂させた。
しかるに大相撲人気はコロナの影響があってなかな
か戻ってこない。コロナのニュースは以前ほどでは
ないが、感染者はこの冬増加している。
昨年の七月場所は部屋ごと休場が多発して休場力士
だらけになった。そこに大関陣の弱体化、照ノ富士
の休場が重なり人気に影を落としている。
コロナ初期と様相は変化した。入場13時が通常にな
った。地方場所は全席使用になった。ただ、地方場
所は人口が首都圏ほどでないため、苦戦の日が目立
つ。国技館は正面・向こう正面マスCが2人マス、
東西はマスB・マスCが二人マスである。国技館が
全席使用になるかどうか微妙で読みにくい。
戦前は双葉山人気であった。双葉山は国民的英雄で
あった。戦後は花田3代と言われている。初代若乃
花、22歳差の弟貴ノ花。その息子若貴兄弟の人気で
支えてきた。
今、こうした超花形力士は望めない。まず、混迷の
時代に終止符を打つ力士の出現が望まれる。そして
1横綱1大関を一刻も早く解消することである。今
のままでは番付の権威はあってないような状態であ
る。
大切なことは相撲内容である。思わず体が動く熱戦
はフアンを魅了する。相撲がわかる、わからないで
はない。いいものは誰をも引き付ける。相撲という
競技は立ち合い次第で一方的になりやすい。そうな
らないためには猛稽古しかない。
きたる一月場所は熱戦を期待したい。かつて元双葉
山の時津風理事長は蔵前国技館に暖房設備がない時
代に言った。「熱戦であったまってくれ」と。