27日貴景勝の大関昇進が正式に決定した。
伝達式会場は部屋ではなく、ホテルで行われ
た。使者を迎え、貴景勝は「謹んでお受け
いたします。大関の名に恥じぬよう武士道
精神を重んじ、感謝の気持ちと思いやりを
忘れず相撲道に精進します」と口上を述べた。
貴景勝は現在の幕内で最年少の22歳である。
久々に若い大関の誕生である。現在の横綱・
大関は高安以外30歳を超えている。その高安
にしても29歳である。貴景勝は若くて、成長
性と可能性を秘めている大関なのである。
貴景勝は父とともに二人三脚で相撲に取組ん
できた。そのせいか、考え方がしっかりして
いる。臥薪嘗胆、一寸先は闇など自分を見失
うようなことはしない。北の湖が横綱になっ
たときは、その言動から出羽海(元佐田の山)
から「北の湖は子供だなあ」と言われた。
貴景勝の相撲は突き押しである。威力はかな
りある。突き押しでゆさぶって、いなしたり
突き落としたりもする。貴景勝が目指すのは
横綱である。その言やよし。そのためには
貴景勝は四つ相撲を覚えたほうがいい、と
いう意見がある。しかし、身長や腕の長さ
から四つ身では勝負できない。
突き押し相撲は歯車がくるうと確かに勝て
なくなる。それだけに難しさがある。貴景勝
対策としては、立ち合い踏み込むこと。立ち
合いから前褌を素早く取ることなどがあげ
られる。これに対し、貴景勝が伸ばすべきは
立ち合いの当たり、二の矢の破壊力である。
また、押しの幅を広げるために、はず押しを
加えるのもいい。
横綱栃木山は172センチ、103キロ、筋骨隆々
で、はず押しの威力は抜群だった。相手に
絶対まわしを与えず、理詰めの相撲に終始
した。私生活でも腰のばねが失われないよう
海老になって寝ていた。すべてが相撲に直結
していた方だった。ここに貴景勝横綱への
ヒントがあるように思える。
なにかとひっぱり出されるが、誘惑に負けず、
相撲一直線を貫いていくことが肝心である。
三月場所は5敗した。まだまだ課題は十分
あるのだ。相撲人生最良の日が遠くなるか、
近くなるか。すべては貴景勝の相撲に対する
姿勢で決まってくる。
五月場所へむけ始動。
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よしなに
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