日馬富士が横綱に昇進以来、2013年十一月場所千秋楽
結びの一番で初めて実現したことがある。それは
優勝を争う横綱決戦である。日馬富士が横綱7場所目に
してようやく実現した。もっとも15戦全勝優勝した
一月場所は日馬富士の責任ではないが、優勝した
ときとそうでないときの落差が激しかった。
「2014年はどうなる ハードルが下がっている横綱
昇進条件」で日馬富士を横綱として合格点とは言い
がたい、と書いた。しかし、力士の評価は別な側面が
ある。それはその力士が限界以上の力を発揮したか
どうかである。それは十両どまりの力士にもあて
はまることである。
安馬時代、細身の体型から今日の姿を予想できた方は
私を含めどのくらいいただろうか。まさに日馬富士は
自己の限界を超えた力を発揮した評価に値する力士
である。