新横綱は誕生するか。一月場所で横綱昇進か、と
騒がれているのは大関稀勢の里である。稀勢の里は
勝負に対して常にガチンコであり、変に空気を
読むことがない好きな力士の一人である。稀勢の里の
取組は緊張感に満ちている。
その稀勢の里が横綱と騒がれるのは北の湖理事長が
初場所13勝以上の優勝なら横綱と発言し、横綱審議
委員会も同じ見解だったからである。旭富士以降の
8人の横綱はすべて連続優勝で横綱に昇進している。
それに比べてまだ優勝もしていない稀勢の里の横綱
昇進基準のハードルが下がっているのが気になる。
横綱は品格力量抜群という規定がまず最初にある。
とかく忘れがちであるが重要な一文である。品格は
はかりようがないが力量は判断できる。15戦連続
全勝優勝で横綱になった日馬富士が横綱昇進後
あれだけ苦戦しているのである。
日馬富士 横綱在位7場所 皆勤7場所
優勝争い2回(優勝争い率2割8分6厘) 優勝2回
78勝27敗 勝率7割4分3厘 1場所11.145勝
備考 2013年十一月場所まで
横綱として合格点とは言いがたい。
稀勢の里は今は常に12勝以上あげることができる
安定した力をつけることが先決である。