豪栄道が十一月場所で大関の足がかりを築くかと
期待されたが8勝に終わった。琴奨菊が大関昇進した
ころから3場所33勝大関昇進が目安のように一人歩き
した。そのため3場所32勝で大関昇進した稀勢の里を
甘い昇進と非難した方がいた。歴史をみれば3場所
28勝で昇進した力士が複数いる。
ところで、大関とは何か。この問いに対する答を
聞いたことがある方はどれほどいるだろうか。大関は
昇進したら8勝、9勝の成績に終始するイメージが
強い。横綱に昇進した日馬富士の初期の大関時代
だって例外ではない。
ちなみに日馬富士の大関時代の成績は以下である。
在位22場所 214勝105敗11休 勝率6割7分1厘
1場所平均10勝 優勝4回 優勝争い4回 負け越し1回
それでは改めて大関とは何か。「3場所に1回は
優勝争いをし、ときには横綱以上の存在価値を示す」
これが大関である。だから3場所33勝大関昇進は
この大関像を満たすものではないことは言うまでも
ない。