テーマは「琴櫻と安青錦どちらが強い」である。大関である琴櫻が
関脇の安青錦より強いとは単純にいえない。昭和45年十一月場所か
らから47年三月場所まで琴櫻・清國・前の山・大麒麟の4大関時代
だったが、弱い大関とみなされた。だからこそテーマ検討の余地が
ある。

強さを決める基準の第一は本場所の成績である。この場合上位での
成績が対象になる。安青錦は直近の2場所が該当する。琴櫻は大関
になってからが大関の評価になる。
琴櫻 91勝58敗1休 6割1分 1場所9.2勝
安青錦 22勝8敗 7割3分3厘 1場所11勝
琴櫻は優勝1回あるが、大関としてその他場の所の優勝争いをした
ことがない。なおかつ今年(2025年)は2ケタ勝利がない。1場所
5勝10敗がある。大関としては不十分である。安青錦は大関候補と
して浮上してきた力士である。勝率では安青錦が上である。

横綱戦はどうか。琴櫻は豊昇龍に1勝1敗、大の里に2敗である。
ただし、大の里の2敗のなかに不戦敗が1つある。安青錦は豊昇龍
に2勝、大の里に2敗である。まだ材料不足の感はある。大の里は
横綱2場所であり、豊昇龍は横綱フル出場2場所しかない。それで
も安青錦が豊昇龍に2連勝しているのは素晴らしい。
琴櫻と安青錦の直接の対戦はどうか。両力士の対戦は3度ある。琴
櫻からみると以下になる。
○●●
安青錦が琴櫻を上回っている。これが開くようだと琴櫻の立場はな
い。

現実は安青錦が琴櫻より強い。これが結論である。二人の戦いは今
後も続く。