九月場所幕下では炎鵬、十両では朝乃山が登場すると館内がわいた。
注目度は抜群である。朝乃山は十一月場所十両4枚目である。2ケ
タ勝てば幕内に復帰できる。三段目からの幕内復帰は2度目になる。
今度幕内に戻ればどこまで番付を上げていくだろうか。

最初の三段目落ちは出場停止によるものであった。コロナウイルス
による外出禁止期間に外出した処分だった。途中からの出場停止後、
6場所出場停止となった。かなり過酷な処分といえる。ばくちにで
かけた関取は1場所出場停止だった。処分の基準が何か一貫しない
いい加減さがある。
最初の復活劇では小結まで戻した。だがケガで全休し、その後全休
が続いて番付を下げた。再び三段目からの出直しとなった。前回の
復活劇と異なるのはケガによる復帰であることだ。復活成績は十両
1場所までは当然最初のほうが3勝いい。
また年齢は前回と違う。最初の幕内復帰は29歳であった。来年一月
場所幕内に再々入幕すると31歳になる。3月になると32歳になる。
そうなると関脇・小結までいければ上出来になる。

あともう1回優勝ができないものか。朝乃山が初優勝したのは令和
元年五月場所であった。当時トランプ大統領が観戦し、優勝朝乃山
を表彰した。優勝はこれ1回である。七月場所の琴勝峰のように上
位の谷間をついたときにチャンスが生まれる。過酷な処分であった
だけに朝乃山最後の栄光を願わずにはいられない。