優勝5回、年間5場所で61勝と年間72勝達成が有力になってきた。
大の里はいまや相撲界の第一人者といっても過言ではない。ただ、
絶対的強者かというとそこまでの域には達していない。全勝優勝、
3連覇はまだない。すべてはこれからである。
その大の里に立ちふさがる力士がいる。まず伯桜鵬である。大の里
は目下2連敗中であり、金星を2つ配給している。3連敗するよう
だと苦手意識が生まれる。伯桜鵬のあたりと出足は脅威である。大
の里は立ち合い負けしないではね返すことである。

大の里に3勝している者が二人いる。まず、阿炎である。関脇から
大関で大の里に3連勝している。ただし、目下大の里が4連勝して
いる。阿炎は九月場所不調だったが、曲者ぶりを発揮したら相撲は
面白くなる。ただし、十一月場所は大勝ちしなければ対戦はないか
もしれない。
もう一人が王鵬である。大の里の5勝3敗である。大の里が大関時
代に2敗、横綱時代に1敗している。王鵬が力をつけている証拠で
ある。油断できない存在になっている。それだけに大の里につけい
る可能性はある。先手をとれば相撲になる。

琴櫻は大の里に4勝7敗の対戦成績である。7敗のなかに不戦敗が
ある。3勝は大の里が関脇以下のときである。ここ1年は大の里の
5勝1敗である。大の里の好調、琴櫻の不調と明暗が分かれている。
十一月場所も大の里に分がある。
大の里が対戦成績で負け越している相手が豊昇龍である。優勝決定
戦を含め、3勝7敗であり、3勝のなかに不戦勝が含まれている。
同じ横綱とはいえ、大の里にとっては天敵である。全勝優勝を阻ま
れたことがある。大鵬は柏戸に勝てない時期があった。大鵬はこれ
を克服していってさらに成長した。大の里は豊昇龍超えが早急の課
題である。
