九月場所、大の里は堂々たる優勝で5回目の栄冠に輝いた。横綱初
優勝であり、今年3回目の優勝だった。大豊時代ではなく、実質第
一人者は大の里である。大の里は今後どんな優勝記録がつくれるか、
検証してみた。

大の里には未知の領域がある。それは全勝優勝である。今年の五月
場所はチャンスであったが、豊昇龍にはばまれている。その時、師
匠二所ノ関(元稀勢の里)は「この野郎」とにが笑い気味だった。
学生出身の先輩横綱輪島は横綱直前の大関時代、横綱2場所目に全
勝優勝している。通算3回の全勝優勝を達成している。特に全勝優
勝2回以上は稀有なケースである。大正15年の公式優勝制度以降で
は12人しかいない。
常ノ花 2回
双葉山 8回
羽黒山 4回
大鵬 8回
北の富士3回
輪島 3回
北の湖 7回
千代の富士7回
貴乃花 4回
朝青龍 4回
白鵬 16回
日馬富士3回
大の里は攻撃相撲である。破綻があるだけにワンチャンスを生かす
しかない。

大の里が狙っていい記録が3連覇である。3連覇はむずかしい。大
の里は現に七月場所で3連覇をあっさり逃している。大正15年公式
優勝制度以降、3連覇以上を達成した力士は11人しかいない。大の
里がこの仲間入りを果たすにはさらに強くなる必要がある。
最後に大の里は何回優勝できるか。現在25歳である。31歳まで取る
としたら6年弱ある。横綱に休場はつきものである。優勝できない
年がでてくる。新しい力が出てくる。以上を総合するとあと10回く
らいで15回優勝はいけそうとみた。