御嶽海対琴勝峰戦で思わぬ出来事が発生した。土俵下に転落した御
嶽海が動けなくなってしまったのだ。お隣のお客さんの情報による
と腰を強打したとのことである。御嶽海は動けない状態が長く続い
た。車椅子が来たが、乗せられない。タンカが来て何とかようやく
運ばれた。
土俵下の転落事故は下位の取組ではしばし目にする。こう何度も起
きて対策をしないというのはおかしい。何の問題もないと思ってい
るのだろうか。プロレスでは四方にマットを敷いている。
力士は協会を支える宝である。無策のままでいいわけがない。もっ
と力士を大切にし、土俵下の転落事故に終止符を打つべきである。
マットが足を取られるというのなら畳でもいい。これ以上土俵下の
転落で救急車を呼ばない対策が急務である。
豊昇龍対熱海富士戦は意外な結末となった。攻め勝った熱海富士が
正面土俵に追い詰めた。豊昇龍は土俵を割って勝負あったかのよう
に見えた。しかし、物言いがつき、協議の結果熱海富士の左足が土
俵を踏み出していた。かくして相撲で負けていた豊昇龍の勝ちとな
った。勝負を拾った豊昇龍は6勝と幸運な無傷の快進撃となった。
結びの一番に大の里対若隆景が組まれた。先場所優勝の大の里が敗
れた相手である。おまけに前例のない殊勲賞を与える結果となった。
相撲は、大の里が押し出しで敗れ、屈辱の結果となった。「負けて
覚える相撲かな」は大の里には通用しない言葉になった。