3月とはいえ、まだ肌寒い大阪。熱戦であったまる
かというとそうはいかなかった。
霧島は熱海富士に右差し低い体勢をつくった。左上
手が取れない熱海富士だが動かない。胸があった体
勢から熱海富士がいくぶん頭をつける体勢にもって
いった。霧島下手投げ、熱海富士来て投げの打ち合
い。両者残って、霧島下手出し投げにいかんとする
が。そこへ熱海富士がつけいり、青房下土俵に寄り
切った。
熱海富士は違った一面をみせた。この一番は次へつ
ながる自信の戦いになりそうである。霧島は2連敗
で苦しい展開になった。
琴ノ若は元大関朝乃山と対戦した。先場所千秋楽、
2敗で優勝争いにいた琴ノ若。千秋楽は朝乃山戦で
はと読んだが、実際は翔猿戦だった。それだけに今
日の琴ノ若対朝乃山戦の興味はつくない。
相撲は朝乃山の終始圧力勝ちであった。一方的な相
撲であった。琴ノ若は後退することしかできなかっ
た。琴ノ若に課題が残った。
初日気になる負け方をした照ノ富士。2日目は宇良
と対戦した。照ノ富士は宇良の右かいなをかかえ力
尽くで、そのまま土俵下にふっとばした。似たよう
な相撲は先場所にもあった。宇良はこうした相撲を
取られない工夫が必要である。照ノ富士はもろざし
を許さない取り口が求められる。
横綱・大関はここまで4勝6敗である。いささか負
けすぎである。誰かが抜け出さないと横綱・大関の
面目は丸つぶれになる。