冷たい雨がふりしきる大阪。普段なら外出は控える
ところだが、大相撲があるなら話は別である。台風
のときも雪のときも国技館に通った。館内に入ると
いつもより出足が遅いが、幕内にはいると満員にな
った。
●大関霧島対宇良
霧島は宇良をうまく攻めた。攻め合いからいなして
宇良を土俵際に追い詰めた。だが、宇良は驚異の粘
りで突き落としで逆転勝利した。宇良の機敏さ、粘
りはすばらしい。人気も重なり館内はどこも大盛り
上がりとなった。
反面霧島は3連敗となった。うまくとっても白星に
つながらない。ジレンマを感じているかもしれない。
こんなときこそくさらず、負けて覚える相撲かな、
を地でいっていただきたい。
●大関貴景勝対明生
貴景勝は危なかった。明生に攻められ土俵際におい
つめられながら、はいった左ですくった。流れの中
でかろうじて勝った。貴景勝はまだ押しで勝ってい
ない。やはりこの点が気になる。
前日、貴景勝は阿炎の上手投げにはでに土俵下に投
げ捨てられた。押しは忍に通じる。リズムにのれな
いと苦しいときもある。貴景勝の相撲はいつ蘇るの
か。
●横綱照ノ富士対朝乃山
互いに右四つだが、四つ身の型は照ノ富士のほうが
いい。それが勝負につながっていた。再入幕の照ノ
富士が大関朝乃山に勝ったことがある。
今場所はちがった展開になった。右四つ、互いに上
手が取れない。無理攻めはできない。上手の探り合
いになった。朝乃山が先に上手を引くも攻め切れず、
照ノ富士が1枚まわしの上手を取った。照ノ富士が
攻め立て、最後がっちり上手を引いて寄り切った。
照ノ富士は調子をあげてきた。といっても油断はで
きない。先場所は正代に敗れている。その正代は4
勝11敗だった。
今日横綱・大関は4勝1敗だった。優勝争いに加わ
るのは誰か。やはり横綱・大関から2人は出ていた
だきたい。