大相撲

2023年版出羽海の系統

2023年4月19日

出羽海の系統で変わった点は2つある。1つが元隆
三杉の千賀ノ浦部屋が常盤部屋に変更したこと。千
賀ノ浦部屋は元舛田山が春日野(元栃ノ海)部屋か
ら独立しておこした部屋だった。部屋及び出羽一門
に後継者がいなく、二子山(元初代若乃花から元貴
ノ花)部屋の隆三杉が引き継いだ異例の出来事だっ
た。しばらく千賀ノ浦部屋の建物を使用していたが、
板橋へ引っ越し、常盤山部屋に変更した。

<常盤山>

もう一つが入間(元栃司)川部屋が元垣添が引き継
いだことである。そして部屋の名称は元垣添の年寄
名雷になったことである。

垣添は武蔵川(元三重ノ海)の弟子である。のち藤
島(元武双山)のもとで引退した。元武蔵丸の武蔵
川部屋で部屋付親方を経て入間川部屋に移籍した。
なお元栃司は春日野(元栃ノ海)部屋から独立した。
春日野部屋から独立した部屋はほかに元栃東父の
玉ノ井部屋がある。

<雷>
<雷>

若い方はご存じないかもしれないが、出羽海には分
家独立を許さずという不文律があった。これは元両
国(前名国岩)の出羽海のときにできた。そのため、
独立した元両国(前名松ヶ崎)の武隈部屋は破門さ
れている。当時は系統別総あたりだったが、出羽海
部屋と武隈部屋の力士は対戦している。

<両国(前名国岩)のブロマイド>

元千代の山の九重の独立はやむをえずであった。当
時元出羽ノ花の出羽海が佐田の山を娘と結婚させ、
部屋の名義を佐田の山にしたためであった。これで
は元千代の山の九重の立場はない。元前田山のはか
らいで九重は高砂一門に加わった。常陸山以降出羽
海は両国(前名国岩)-常ノ花-出羽ノ花-佐田の
山-鷲羽山-小城ノ花と引き継がれた。

<千代の山のブロマイド>

なお、不文律は佐田の山の出羽海のとき、事実上な
くなった。元三重ノ海が独立している。元両国(前
名小林様)の境川は元鷲羽山の出羽海のとき独立し
ている。

出羽一門の年寄数は一門別ではトップである。分家
独立は成功したかもしれない。その反面本家出羽海
はなかなか関取が育っていない。

 

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  • この記事を書いた人

denkouriki

無類の相撲好き。きっかけは昭和42年、九重(元千代の山)が分家独立を許さない不文律の出羽海部屋から破門独立したことです。そのさい、千代の山を慕ってついていった大関北の富士がその直後の場所で初優勝した。こんな劇的なドラマを見せられたことが、大相撲から離れなくなりました。視点は監察委員を八百長Gメン、燃える要素があると強い北の富士を循環気質と呼んだ杉山桂四郎氏に。土俵の心は玉の海梅吉氏に、問題点を探るのは三宅充氏に、そして相撲の本質、真髄は小坂秀二氏に学んできました。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。

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