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■23春5日目 暗転の関脇陣

関脇陣がもう一つぱっとしない。4日目まで5勝
7敗である。霧馬山は3勝1敗だから特に悪いわ
けではない。豊昇龍は2連勝で2勝2敗と調子を
戻してきている。若隆景は4連敗とこれ以上ない
ワースト成績である。それが5日目で関脇陣が暗
転することになるとは。まったく想像できなかっ
た。

まだ白星がない若隆景は1勝3敗の御嶽海と対戦
した。両力士あたって、若隆景が組みにいくが、
御嶽海がパワーで前にどんどん出ていく。若隆景
左へまわり込むが、かまわず御嶽海は圧力をかけ
る。実はこのとき、若隆景のひざがついたが、相
撲は続いた。

<若隆景、痛恨のつきひざ>

若隆景は体勢を持ち直し、上手出し投げを連続し
てしかけた。御嶽海は土俵にくずれた。若隆景、
今場所の初勝利かと思ったら物言いがついた。髷
でないので途中で勝負があったとしか思えなかっ
た。長い物言いの末、若隆景につきひざがあり、
御嶽海の勝ちになった。観客はこの結末に唖然と
した。

好調霧馬山は阿武咲に圧倒され、後手にまわった。
圧力をかけ続ける阿武咲が突き落とすと、霧馬山
はくずれるように土俵に沈んだ。まるで両力士の
力の差がありすぎる一番にさえ映った。

<霧馬山、阿武咲に完敗>

3番手で登場した豊昇龍。対戦相手は4連敗の錦
木である。誰もが豊昇龍の楽勝を予想した。だが、
実際は勇んで出る豊昇龍を錦木が小手投げでほう
むった。豊昇龍がもろかった印象のほうが強かっ
た。

<豊昇龍、全敗錦木の前にくずれる>

3関脇は5日目を終えて5勝10敗になった。優勝
争いどころではない。負け越し者が出ても不思議
ではない。関脇の強い場所は面白いというが、今
は逆現象である。関脇といっても今場所は一人大
関の場所である。混迷中の混迷場所になりかねな
い展開である。

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この記事を書いた人

無類の相撲好き。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。お問い合わせなどあれば管理をお願いしてる masaguramさんまでX(Twitter)ください。

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