結びの一番貴景勝対御嶽海戦で「貴景勝の法則」が
出た。それは押せないときの貴景勝は危ないという
法則である。むろん貴景勝は果敢に押して出るが、
御嶽海は後退しない。押し切れない。はたきに出る
が効かない。御嶽海が逆襲に出ると貴景勝は白房下
土俵を割った。
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貴景勝は3勝3敗になった。さすがに横綱は難しく
なった。もっとも筆者は品格力量抜群でない限り横
綱にすべきではない、と思っている。連続優勝は必
ずしも品格力量抜群ではないことはすでに述べ、証
明してきた。横綱審議委員会はこれまで弱い横綱、
物足りない横綱をつくってき、その反省の弁を聞い
たことがない。だから信用に値しない存在である。
全勝と1敗が対戦した。全勝大栄翔対1敗琴ノ若戦
である。相撲は、大栄翔の突き押しどころか琴ノ若
に前に出られ後退。かろうじて東土俵で突き落とし
が決まった。だが、大栄翔本来の相撲からは遠かっ
た。大栄翔は上位でただ一人何とか全勝となった。
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先場所千秋楽髷をつかんで痛恨の反則負けとなった
阿武咲。そのときの対戦相手は豊昇龍であった。豊
昇龍はこの1勝で勝ち越し、関脇を維持したのだか
ら大きな1勝だった。
今場所のこの一番は予想を大きく外れる内容となっ
た。豊昇龍は立ち合いの変化で阿武咲をはたき込ん
で一瞬の勝負となった。相手の力を避けたのである。
これからのび盛りの力士のやることではない。目先
の1勝からは何も得られない。
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2023/03/豊昇A-2.jpg)
幕内中位以下では翠富士、高安が全勝。全勝の高安
が全敗の一山本と対戦するという理解に苦しむ取組
になった。当然ながら両力士はまだ対戦していない
が、7日目に組まれたことは評価したい。勝つのは
優勝から見放されて来た高安か肩透かしの技能派翠
富士か。面白い一番になりそうである。