結びの一番で相撲史に残るハプニングが起こった。
横綱照ノ富士に挑むのは上位戦初の若元春である。
すでに5日目正代に勝っている。相撲は、若元春が
左四つ、照ノ富士に上手を与えない絶好の体勢を築い
た。この体勢からの攻防だが、照ノ富士無理な攻めは
できない。若元春も攻め込むが、照ノ富士がしのぐ。
こうした攻防で長い相撲になった。
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激しい展開で、若元春のまわしの結び目がほどけた。
ここで伊之助はまわし待ったをした。それを見て照ノ
富士は力を抜いた。そこを若元春が東土俵に寄り切っ
た。物言いがついて長い長い協議になった。その結果
まわし待ったの状態から再開となった。両者の体勢の
再現にビデオ室からの連絡を受けながら佐渡ヶ嶽(元
琴ノ若)審判長が指示する。なかなかしっくりいか
ない。
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![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2022/07/照る3A-e1658058673137.png)
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ようやく再開となった。勝負は長引くと思いきや、
出る若元春を照ノ富士は左下手一本で投げ、ようやく
勝負は決着した。観客はめったに見られない展開に
大いにわき、思わぬ珍事にご満悦の様相となった。
![](https://dohyounomokugekisya.net/wp-content/uploads/2022/07/照る5A-e1658058716606.jpg)
過去に北の湖対高見山戦で思わぬ展開があった。高見
山が北の湖をはたき込むと北の湖にはき手があったと
思って、行司は高見山にうちわをあげた。それを見て
高見山は力を抜いた。そこを北の湖は寄り切ってしま
った。物言いがついたが、北の湖にはき手はなかっ
た。かといってその体勢からの再開は北の湖の負けに
つながりかねなかった。そこで取り直しとなった。
今度は文句なく北の湖が勝った。勝った瞬間、18時に
なり相撲中継の画面がすぐに切り変わった。
1敗逸ノ城と2敗琴ノ若戦は右四つになった。逸ノ城は
上手が取れない。勝手が悪いのか巻きかえにいった
ところを琴ノ若に左四つになって出られ連敗となった。
逸ノ城から神通力が消えたのか。上位では照ノ富士、
琴ノ若、逸ノ城が2敗併走となった。
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