大相撲

豊昇龍の今後

三月場所、豊昇龍は新小結であった。これは
前の場所で、上位で勝ち越しによる昇進では
なかった。幕内中位での11勝4敗という大勝
ちによるものである。それだけにどういう
結果を残すか気になっていた。千秋楽、優勝
圏内の3敗琴ノ若に勝って勝ち越した。小結
で勝ち越した意味は大きい。また、上位での
勝ち越しはこれが初めてであった。

<琴ノ若をくだした豊昇龍>

入幕してしばらくは軽量に泣いていたが、
最近は力強くなってきた。だが、常にこの力
を発揮できる保証はない。まず、三役に定着
できる力をつけることである。

おじの朝青龍はスピードと集中力の相撲だっ
たが、豊昇龍もそういう相撲が適合している。
立ち合いから攻め込む技があればなおいい。
立ち合いから前褌を取って出る。あるいは
寺尾のように回転の速い突っ張りも考えられ
る。

<朝青龍>

三月場所でいくつかの点がはっきりした。
まず、照ノ富士に4連敗、御嶽海に3連敗、
高安に不戦敗を含めて4連敗と勝てない。
横綱照ノ富士に勝てば自信がつく。御嶽海の
馬力を封じればほかのパワー相撲にも通用
する。それは自動的に高安にもつながる。
逆に3連敗中だった貴景勝に三月場所に初め
て勝っている。

ライバルとの対戦成績はどうか。若隆景とは
2勝3敗、霧馬山とは3勝3敗、琴ノ若に
3勝1敗である。大関争いという点では若隆
景が三月場所の優勝によって何歩もリード
した。朝青龍は入幕10場所で大関に昇進した。
だが、朝青龍と比較してもしょうがない。
豊昇龍はとにかく今は地力をつける以外に
ない。

<豊昇龍>

コロナ禍で取材がままならないないなかで、
4月21日付けスポーツ報知に八角(元北勝海)
理事長のインタビュー記事が掲載された。
横綱大関狙う若手出て来い、という見出しの
なかで、今は横綱、大関が4人と少ない。
もっと早く次が出てきてほしい。チャンス
だと思わないと、と述べている。

<スポーツ報知の記事>

具体的な名として若隆景。琴ノ若、琴勝峰は
目の色を変えてくれたら、と条件つきで名前
が出てくる。だが、豊昇龍の名はない。豊昇
龍はこのことに発奮しなければ嘘である。
そして実績を早目に築くべきである。

 

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  • この記事を書いた人

denkouriki

無類の相撲好き。きっかけは昭和42年、九重(元千代の山)が分家独立を許さない不文律の出羽海部屋から破門独立したことです。そのさい、千代の山を慕ってついていった大関北の富士がその直後の場所で初優勝した。こんな劇的なドラマを見せられたことが、大相撲から離れなくなりました。視点は監察委員を八百長Gメン、燃える要素があると強い北の富士を循環気質と呼んだ杉山桂四郎氏に。土俵の心は玉の海梅吉氏に、問題点を探るのは三宅充氏に、そして相撲の本質、真髄は小坂秀二氏に学んできました。本場所は地方場所を含めて年間半分くらい観戦しています。大相撲に農閑期はなく、随時執筆していきます。興味深く読んでいただければ幸いです。

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